ソフトバンク宮川CTO「auの800MHz LTEの状況は確認しているがソフトバンクと接続率の大きな差はない」

2013 09 17 0918

「iPhone 5s/5c」発表の際に、特にソフトバンクからの情報発信がなかったので、ついにソフトバンクもここまでか‥‥と感じた人も少なくないかもしれません。

そうした雰囲気を感じ取ってかどうか分かりませんが、ソフトバンク宮川CTOがいくつかのメディアでインタビューに答えています。まずは、倍速化、900MHz帯は来春――ソフトバンク宮川氏が語るエリア品質という記事から。

しかし、これは「どっしり構えていたから」と、ソフトバンクモバイルCTOの宮川潤一氏は説明する。グループ会社のAgoopが収集する、他社を含めたパケット通信接続率のデータからauの800MHz帯LTEサービスの状況を確認しており、ソフトバンクの接続率とauのそれとは、大きな差がついていない、と判断していたのだという。

いずれにせよ目玉があれば発表していたのでしょうから「どっしり構えていた」といっても、やや受け身になっていたのかな、とは思ってしまいますね。

さてさて、800MHz LTEでエリア競争で有利になるとしているauに対して、宮川CTOは色々と反論しています。

・「ダブルLTE」によってスループットは向上(iPhone 5にも恩恵)

・800MHz LTE対応Androidよりもソフトバンクの接続率が上回っている

・Agoopのアプリで月間10億件の接続率データを収集している

・ソフトバンクの900MHz LTEは2013年4月開始 → トリプルLTE

auが言うほど差は出ないのではないか、ということを主張しています。

こればっかりは実際に使ってみないと分からないところですが、切り替えられるダブルLTEが有利なのか、建物の中にも届きやすい800MHz LTEが有利なのか、利用者の環境によるところも大きいでしょう。

個人的には、ソフトバンクのLTEであまり困った経験はないので、このまま順調に工事を進めてくれれば問題ないかな、とは思っていますが。

それよりも、基地局をどうやってLTE対応させているのか興味があったのですが、その点についても語られていました。

。来年4月時点でのエリアについて、具体的な表現は避けた宮川氏だが、ヒントとして「900MHz帯で3Gサービスを提供している基地局は既に2万7000局。来年3月末には3万2000局になる。そこにLTE用の設備(カード)を導入してONにすれば、LTEの電波は発射できる」と説明した。

そうなんだ!

3G基地局をLTE化するのには、カードを導入するだけなんだ!

ソフトバンク宮川専務インタビュー:iPhone 5s / 5cのプラチナLTEは来春。喋りすぎて孫社長と喧嘩?では「今まで以上の接続率はお約束します。正直、あまり負ける要素は感じてないんですよ。800MHzのLTEが入って、急にモノが変わると思っていたら、ちょっと違うと思います」と語っています。

接続率の話でいうと「iPhone 5S」が「Optimized Handover」に対応することで、auのパケ詰まりが解消するのでは、というのもあるそうです。

au、iPhone5sでパケ詰まり解消か LTE⇔3G間の接続をシームレスにする「Optimized Handover」に対応 : iPhoneちゃんねるという記事です。

これはLTEから3Gに接続が切り替わる際、通常だと5秒程度のタイムラグがあるという。
「Optimized Handover」では、LTEエリアにいるうちに3Gへの接続要求を行っておくことで、シームレスな接続を実現するというもの。これにより1秒以内での接続切り替えが可能になる

ただし「3G→LTEはデータ通信中切り替え不可」のようです。いずれにせよ、auは「iPhone 5s」が良いみたいですね。