「元麻布春男の週刊PCホットライン」で「MacBook Airは買うべきか買わざるべきか」が更新されていました。
確かにMacBook Airは薄く、スタイリッシュだ。歴史上、最も美しいサブノートPCかもしれない。しかし、このデザインを実現するために失ってしまったもの、犠牲にしたものも少なくない。購入に際してはそこをよく考える必要がありそうだ。
「MacBook Air」に関する、非常に的確な分析をしているコラムです。
薄さを重視しているマシンではあるけれど、バッテリの持ちを重視した超低電圧版のプロセッサではなく、性能重視の低電圧版プロセッサを選択しているあたり、
バッテリ駆動時間を重視した富士通、処理性能を重視したAppleというところだろうか。
という分析。
さらに、
超低電圧版を採用すれば、ヒートシンク/ファンをさらに小型化することが可能だし、ひょっとするとファンレス化もできたかもしれない。当然、軽量化も可能だったハズだが処理性能は低下する。
ということで、もっと小さくすることもできたはず、と。
しかしAppleの選択は、バッテリよりも性能を重視、だった訳です。
「5時間という駆動時間に満足できるかどうかで、MacBook Airに対する評価も分かれるかもしれない」と元麻布春男氏も書いていますが、ぼくもその通りだと思います。
いろいろなものをバッサリと切り落としているのですが、その方向性に関してはぼくも賛成です。あれもこれもついていると便利なようにも見えますが、分かりにくさも出てくると思うので。
「MacBook Air」は万人向けではなく、使う人を選ぶマシンなのです、きっと。
この主の製品が最も渇望されていたのは日本市場だと思われるが、バッテリ駆動時間より性能重視のCPUや、WiFi前提のコネクティビティなど、どうも日本の市場で求められているものと少し違うものがでてきてしまったという感が否めない。
これも同感です。
しかしAppleとしては、コアなファンはひきつけるけれど、ビジネスとして継続していくほどの台数がさばけない、というのは避けなければなりません。
もちろん日本の市場も重要だと考えていると思いますが、ニッチな製品になってしまうのではなく、ある程度の性能も必要であり、ワイドスクリーン、フルキーボードも必要だと考えるのでしょう。
どうも性能重視派にとっても、モビリティ重視派にとっても、微妙な気がするのだが、コアなMacファンにとってはモバイル用途にほかに選択肢はない、ということなのだろう。
そう、結局のところ選択肢がないのですね。
とはいえぼくは、いつでもどこでもMac OSを使いたいと思っていますので「MacBook Air」は購入します。
「歴史上、最も美しいサブノートPC」を持つという、所有欲も満たしてくれるマシン。賛否両論のマシンだと思いますが、ぼくは好きです。
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実際に触れてみたところアルミ外装ということもあって質感は使い慣れたMacBook Proに等しい。従来のポータブルMacでは感じることができなかった薄さは強烈な印象を残した。ただフルサイズキーボードと13.3インチのワイドパネル液晶を実装しているために本体の面積は従来のMacBook並みとなり約1.36kgというスペックほどに軽く感じるというわけではない。
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キーボードはセンサー内蔵のバックライト付きで英語配置と日本語配置が選択可能。ポインティングデバイスはマルチタッチトラックパッド。ネットワーク機能はIEEE 802.11n、Bluetooth 2.1+EDRを内蔵、有線のLAN端子は持たない。