韓国国情院がLINE傍受:FACTA onlineという記事が出て話題になっています。韓国の国家情報院(旧KCIA)が「LINE」を傍受し、データを保管・分析しているというものです。その後すぐに、LINE森川社長が否定するブログの記事を公開しました。
システムに直接侵入するのではなく、通信回線とサーバーの間でワイヤタッピング(傍受)するから、「通信の秘密」を守る法律がない韓国側は悪びれない。だが、LINEの登録ユーザー4億人余のうち日本人は5千万人。その通話データなどが韓国にすべて送られ、丸裸にされているのだ。
この部分だけだと詳しいことが分からないのですが「LINE」が何かしらの情報を渡したり、サーバへのアクセスを許可しているということではなく、あくまでも国家情報院が勝手に傍受し、そのデータをヨーロッパに保管・分析している、ということのようです。
このことに関して、早いタイミングでLINEの森川社長から報道を否定するブログ記事が公開されました。本日報道の一部記事について : LINE株式会社 森川社長ブログです。
記事では、LINEシステム自体ではなく、外部との通信ネットワーク上に関して傍受があったとされていますが、LINEはシステム内であってもシステム外の通信ネットワーク上であっても安全です。LINEの通信は、国際基準を満たした最高レベルの暗号技術を使って通信されていますので、記事に書かれている傍受は実行上不可能です。
傍受は不可能、ということです。
国家情報院も、傍受するなら「LINE」だけでなく他の企業のデータも傍受しているでしょうし、そんなに簡単に暗号化されたものを復元できるのかな、という気もしたのですが、ここはよりテクニカルな解説、続報記事が欲しいところです。
やまもとさんも、LINEが韓国政府からの盗聴(Wiretapping)云々の記事に反論(追記あり): やまもといちろうBLOG(ブログ)という記事を書かれています。
事実関係においては森川さんの仰るとおり「LINE社内においてしっかり管理していることは保証できる」と思いますし、私もそうだと感じていますが、なにがしかの方法で国情院がLINEでやり取りされている情報をブチ抜いて第三国で解析されていたとしてもLINE側からは分からないでしょう。LINEの森川さんが当事者として安全を強調しても、イメージはともかく実態はまだ不明だということなんじゃないでしょうか。
ということで、やはり続報を待ちたいと思います。