ダイエットしているときの食事をするときはサラダを最初に食べると良い‥‥というのは聞いたことがあります。なんとなくその後の食事量を抑えられるから、くらいに思っていたのですが、どうやら血糖値と関係していたようです。
キユーピーが、炭水化物の前に野菜を摂取すると、食後の急激な血糖値上昇が抑制されることが報告されていることについて検証を行い、その要因が“食物繊維の量”と“噛む・噛まないの違い”にある可能性があることを「日本食品科学工学会 第69回大会」で発表したそうです。
キユーピーが「サラダファースト」について調査
この研究では、この作用が何によるものなのかを明らかにするため、食物繊維にターゲットを絞り「野菜サラダ」と「野菜サラダの搾り汁」で比較・検討しています。
「市販のごはん」150g、「市販の野菜サラダ」(千切りキャベツをベースとしたサラダ)175g、「野菜サラダの搾り汁」220g(市販の野菜サラダ175gをミキサーで粉砕してから濾過し、水を加えて220gに調整したもの)を用意し、健常男性13名を対象に単回摂取クロスオーバー試験を行っています。
キユーピーの研究なので、野菜サラダ、搾り汁にはそれぞれ、摂取前にキユーピー業務用の焙煎胡麻ドレッシング30gを添加しています。
この結果、野菜サラダは食後の血糖値上昇を抑制しましたが、野菜サラダの搾り汁では、その効果が弱まることを確認したそうです。野菜サラダ→ごはんの順に食べた群が、ごはん→野菜サラダの群と比較して、45分後に血糖値が有意に低い値を示したとのこと。
「野菜サラダの搾り汁」では有意差がないことから、血糖値上昇の抑制が弱まる要因は“食物繊維”と“噛む”ことが関係している可能性が考えられるそうです。
ポイントは“食物繊維”と“噛む”
食物繊維は胃での滞留時間が長いことが報告されているため、食物繊維を多く含む野菜サラダを先に摂取することで、後に摂取した炭水化物の吸収を遅らせたと考えられます。
噛む回数が増えると唾液の分泌が増え、食物繊維と唾液が混ざることでゲル化し粘度が高くなります。胃内容物の粘度が高いと糖質の吸収が遅くなることが報告されています。
血糖値が上がると血糖値を下げるためにインスリンというホルモンが分泌されるのですが、インスリンには血中の糖分を脂肪に換えて体にため込む働きがあるため、急激に血糖値が上がると脂肪を溜め込みやすくなります。
そのため今回の「サラダファースト」のように、血糖値の急激な上昇を抑えることで、ダイエット効果があるとされています。糖質制限ダイエットもそうした手法ですね。
改めて、普段の生活に「サラダファースト」を取り入れていこうと思いました!
(プレスリリース)