ここ1ヶ月ほど、週末に飲食店デリバリーのお手伝いをしています。主にメッセンジャーで受注し、Googleフォームで注文を受け付け、Googleスプレッドシートで管理し、Googleマップを活用して配達しています。
必要なのはGoogleアカウント(Gmailアドレス)のみ。全て無料で試すことができます。一連の流れはnoteで「簡単なITの知識でゼロからはじめる飲食店デリバリー」としてまとめました。
この中で特に「知らなかった!」という声が多かったのが、Googleスプレッドシートの住所をGoogleマップに落とし込む(連携する)方法です。
住所リストをGoogleマップで活用する
この記事では特に「Googleスプレッドシートの住所をGoogleマップに連携する」部分にフォーカスし、その方法を紹介しようと思いますが、この方法が役立つのは飲食店のデリバリーだけではありません。
今回もサンプルとして「行きたい飲食店」をまとめていますが、住所データを地図に落とし込みたい時に使えますので、営業ルートをGoogleマップに連携させて、ナビゲーションしやすくするといった使い方もできます。
手軽に利用できますので、ぜひ試してみてください。
それでは、実際にGoogleスプレッドシートで住所録を作成し、それをGoogleマップに落とし込むところを解説します。
※iPhone・AndroidでもGoogle Chromeから作業できるようですが、基本的にはパソコン環境がやりやすいと思います。
Googleスプレッドシートにデータ(住所録)を作成する
Googleスプレッドシートはネットで使える表計算アプリです。Microsoft Excelを使ったことがある人は多いと思いますが、ネットで使えるGoogle版がGoogleスプレッドシートです。
スプレッドシートの使い方は割愛しますが、基本的には住所録のようなものを作るイメージです。店名、住所などの列(縦)の項目を決め、店舗のデータを入力していきます。
こんな感じで出来上がります。
店名と住所だけでもOKですが、今回は電話番号やオススメのメニュー、さらにはネタフルで書いているレビュー記事へのリンクを入れています。これらはGoogleマップからも見られるデータとなります。
ここまで完成したら、Googleスプレッドシートでの作業は終了です。
GoogleスプレッドシートのデータをGoogleマップにインポートする
それではGoogleスプレッドシートで作成したデータを、Googleマップへと落とし込んでいきます。これには「インポート」という作業を行います。
まずはGoogleマップを開きます。
Googleマップを開いたら、左上にあるメニューから「≡(ハンバーガーメニュー)」を選びます。
開いたメニューから「マイプレイス」を選びます。
さらに「マイプレイス」から「マイマップ」を選択します(過去にマイマップを作ったことがあれば、そのリストが表示されます)。続けて、一番下にある「地図を作成」をクリックして開きます。
「無題の地図」という画面が開きます。まず最初に、地図の名前を変更しておくのがオススメです。「無題の地図」をクリックします。
地図のタイトルと説明を編集する画面が開きます。
ここで「地図タイトル」を入力します。もし地図を他の人にもシェアするのであれば「説明」も入力しておくと親切です。
続いて「インポート」をクリックします。いよいよGoogleスプレッドシートからのデータの読み込みです。
開いた画面では「Googleドライブ」を選びます。Googleスプレッドシートの保存情報が、Googleドライブに保存されているからです。
すぐにGoogleスプレッドシートの情報が見つかりました。
誰かからシェアして貰っているGoogleスプレッドシートの場合は「共有アイテム」に入っています。「新着」を開くととにかく最新のものが出てくるので分かりやすいです。
インポートしたいGoogleスプレッドシートをクリックして選んだ状態にし、左下の「選択」をクリックします。
目印を配置する場所を示す列、今回は「住所」にチェックを入れて続行します。
Googleマップ上で表示されるマーカーに表示されるタイトルを選択します。今回は「店名」にチェックを入れて完了します。
以上で作業は完了です。Googleマップではこうなります!
Googleスプレッドシートで入力していた飲食店が、青いマーカーで地図上にマッピングされています。
マーカーをクリックすると、こんな具合に詳細な情報(Googleスプレッドシートで入力していたもの)が表示されます。
これでGoogleスプレッドシートの住所録を、Googleマップへと落とし込み(連携・インポート)することができました。
実際にやってみると簡単ですが、意外に知られていない機能だと思います。それでいて使える場所も多そうなので、ぜひ覚えておいてください!
Googleマップをシェア(共有)する
完成したGoogleマイマップを他の人にシェアする方法です。友人間でも良いし、広くネットに公開することもできます。
マップから「共有」をクリックします。
「共有設定」が開きますので「アクセスできるユーザー」の設定のところで「変更」をクリックします。
ネットで広く公開するのであれば「ウェブで一般公開」を選びます。友人間だけなら「リンクを知っている全員」を選びましょう。
「アクセス」に関しては、見るだけの「閲覧者」または編集することができる「編集者」から選べます。
「共有するリンク」をシェアすれば、許可のある人は誰でもアクセス、表示することができるようになります。
そうして完成したリストが↓です。ぜひチェックしてみて下さい!
いくつかTipsを
noteの「簡単なITの知識でゼロからはじめる飲食店デリバリー」と併せて、飲食店をはじめとしてお役に立てば幸いです。裏技的なTipsも書き記しておきます。
実際に運用していると気づくと思いますが、一度、Googleマイマップを生成してしまうと、後からGoogleスプレッドシートの情報が変更されてもアップデートされません。
自分ひとりで使っている分には新しいマイマップを作ってしまっても良いのですが、URLをシェアしている場合にはどうしたら良いでしょう? 新しくマイマップを作成するたびに伝えるのは面倒です。
ちょっと裏技的な感じになりますが「レイヤー」を追加することで対応できます。
「レイヤを追加」して、新たにGoogleスプレッドシートから情報をインポートします。
そして古くなったマイマップはチェックを外すなどして非表示にすれば、地図自体のURLは変更せずに、情報だけを新しくすることができます!
本当はGoogleスプレッドシートとGoogleマイマップが連動してくれると良いのですが、現状では対応していませんので、裏技で対応しています。
最初にiPhone・Androidではなくパソコンで作業するのがオススメと書きましたが、どうしても外出先などでスマホしかない場合には「Googleマイマップ」からインポートや地図情報の編集ができます。
もしもデリバリーで使用している地図ならば、鉛筆アイコンからこんな編集ができます。
デリバリー済みのところのタイトルには「★」を入れるなどして、分かりやすくすることができます。
「★」が入っていると、一覧リストで見ても分かりやすいですからね!
以上が「Googleスプレッドシートの住所データをGoogleマップに落とし込む方法」です。参考になれば幸いです!
決済の話の余談
ぼくがお手伝いしている飲食店では、デリバリー時の決済にクレジットカード、スマホ決済が利用できるようにしています。
ATMに行かないようにしている、現金のやりとりをしないようにしている、という話も聞きますので、デリバリーでもキャッシュレスを選択する人は多いです。
また事前にPayPayなどでスマホ決済しておいてもらって、デリバリーでは商品を手渡すだけ、としている飲食店もあります。これも効率的だと思います。
今はキャッシュレス用の端末の申し込みも殺到していると思いますが、もしかすると今の状況が長く続くかもしれないことを考えると、早めの申し込みしておいた方が良いかもしれません。