ドコモ、PHS撤退を正式発表という記事より。
NTTドコモは28日、不振が続いているPHS(簡易型携帯電話)事業から撤退すると正式発表した。4月末に新規申し込みを終了する。
ドコモは携帯電話がメインの事業ですからね。赤字の事業を続けていく訳にはいかないという判断は当然のことでしょう。中村維夫社長はサービス停止について「利用状況によるが、少なくとも2年はかかる」と説明し、今後は第3世代携帯電話「FOMA」など携帯事業に経営資源を集中する考えです。
ドコモのPHS事業は、ピークの1997年9月に加入者が212万人だったが、携帯電話の普及などで今年2月には135万人にまで減少。事業の累積損失は4400億円に上る。
PHS事業はウィルコム(旧DDIポケット)の独占になる訳ですが、どう展開していくでしょうね。音声通話定額制などが登場すれば、また状況も変わってきそうな予感はします。
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ドコモは、1998年にNTTパーソナル(当時)からのPHS事業の営業譲渡を受けてサービスを展開。しかし、携帯電話の通信料低価格化によって契約者の減少が続き、昨今は、音声端末からカード型の端末を使ったデータ通信にシフトし、2003年には定額制のデータ通信サービス「@FreeD」を開始。音声端末の新規開発は行わず、同社の中村維夫社長も今まで、データ通信に特化する形で事業を継続するとして、事業の売却は否定していたが、不採算が続き、事業の継続は困難と判断した。
NTTドコモは2月28日、PHSサービスの新規申し込み受け付けを4月30日で終了すると発表した。サービス自体は当面継続するが、「利用状況を見つつ」、終了の検討を進める。
最初に挙げたのは、PHSを取り巻く事業環境の厳しさだ。「ADSLの普及により、カード型PHSの競争力が低下している」(中村社長)。屋内利用が多かったPHSカードの利用がADSLに取って代わられたことに加え、フルブラウザ搭載端末や定額制サービスの登場など、代替となるインフラが整ってきたと説明。
▼NTTドコモ、PHSサービス撤退も視野に4月末で新規受付終了
PHSサービスのテコ入れとして通信速度の向上も検討したものの、4,000~5,000億円の投資が必要と見積もられるため、中村社長は「現状のPHSサービスでは成算が立たない」と説明。他社への売却も選択肢にあったものの、携帯電話へ誘導したほうがNTTドコモにとって得策と考えたという。また、競合しているWILLCOMとも比較し、「WILLCOMは約300万、当社は135万とユーザー数に開きがある上、データ通信サービスの市場は大きく縮小している。我々としては、PHSとFOMAの2つを追えず、経営資源をFOMAに一本化させることにした」と述べた。