噂になっていたZurusタイプの新しいCLIEがソニーから発表されました。「PEG-UX50」です。価格は69,800円で、2003年8月9日より発売開始。パッと見て思いましたよ。VAIO Uに似ている、と。ぼくの所有している、初代VAIO Uじゃないか、と。色といい、形といい、そう思いません?
Zaurus SL-C750/760に似ている形状というのは分かっていましたが、実物を見てもかなり似ていることが分かります。ただ、キーボードが波形になっていたり、カメラがついていたりと、UX50ならではの機能もあります。それにしても、CFスロットもつけなかったというのは、先見性というか割り切りというか、大したものです。PDAにCLIEやZaurusを使用している人は、併せてAirH”を使用している人も多いのではないかと思っていたのですが、その部分をばっさりと切り捨てました。代わりに、無線LANとBluetoothを内蔵しました。この決断を見ると、実はPDA+AirH”利用者ってそれほど多くはないの?
でも、自分を振り返ると、確かにAirH”の必要性は感じないんですよね。そんなに四六時中、ネットに繋がっていなくても不安はないと。デスクワークがメインだからというのもあるかもしれませんが、むしろUX50+AirH”を希望するような人は、SL-C750/760を選んだ方がいいのではないかと思います。自分のスタイルからすると、移動中はデータをブラウズするためのマシンとして、自宅や会社で無線LANにさくっと繋がる、という方が理想的かな。でも本当にUX50を持つとしたら、かなーりホットスポットが気になり出すことでしょう、次は(笑)
くそー、こんなもの持ち歩いて何に使うんだ? って思うんだけど、なんかそそられるー。でも、VAIO Uがあるからいいじゃない、と自分言い聞かせ中。
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どうしてもライバル視されてしまうLinuxザウルスとの比較。横幅は本機のほうが狭いが、奥行きはほとんど同等。キーピッチなどは多少Linuxザウルスのほうが余裕はあるが、実際に文字入力してみると成人男子の平均的な手のサイズの筆者でも本機のほうが快適だった。
同社が新たに開発したHandheld Engineは「ARM926」と呼ぶCPUを元に2次元/3次元画像処理機能、8MBのDRAMメモリーを1チップに搭載したもので、動作周波数は最大123MHz。
ディスプレイを回転して閉じた状態でも使える「ウイングスタイル」は、従来のCLIEシリーズから継承している。この状態でも、ディスプレイは横長表示がメイン。縦長表示はできない
▼ソニー、無線LANとBluetoothを内蔵した最小CLIE
名刺入れサイズを実現したという本体サイズは約103×86.5×17.9mm(幅×奥行×高)で、重さは約175g。
メモリはCPU内蔵の8MBとSDRAM、内蔵フラッシュメモリを合計して104MBを搭載するが、その内訳は公開されていない。ユーザー領域はSDRAM 約16MB、フラッシュメモリ約22MBとしている。
▼新CLIE「PEG-UX50」、専用CPU搭載でフルモデルチェンジ
なお、Bluetoothのプロファイルは、ヘッドセットやダイヤラなど一般的なもの。AVプロファイルなどはサポートされなかった。
電源は内蔵リチウムイオンポリマー充電池。通常使用で14日間使え、音楽ファイル(ATRAC3)なら連続約16時間の再生が可能としている。
▼ソニー、名刺入れサイズの新クリエ「PEG-UX50」発表 – 自社製の新CPU搭載
重量は約175gで、カジュアルモデル「PEG-SJ33」の約172gと比べても遜色ない軽さとなっている。
本体をクレードルの上に乗せて、本体の内蔵バッテリーを充電できる。クレードルは充電機能のみで、USBポートなどのインタフェース類は装備されていない
▼PHSを捨てて無線LANを選んだNEW CLIEの判断は?
その一方で、デザインを重視するために切り捨てられたのがCFスロットだ。
▼ソニー、横型のキーボード付きクリエ『PEG-UX50』を8月9日に発売
この製品で科学計算をやるわけでもないので、ユーザーが求めるアプリケーション、特に秒30フレームの動画再生に必要なパフォーマンスを調べて、その上でなるべく省電力でバッテリー駆動時間が長くなるように設計を詰めて、今のクロックになった。
このように、UX50の開発で求められた「小型化」「高性能」「常時間駆動」を実現したHD-Engine。現在のところ外販する予定はなく、ほかのCLIEシリーズへの搭載も考えられていない。UX50の商品力を高めるために新規に開発されたカスタムチップは、「コンセプトが共通する製品にだけ使う」(ソニー広報)ことを想定された、ある意味「非汎用チップ」という側面を持っているようだ。
▼ソニーの最新PDA『クリエPEG-UX50』、700ドルは高すぎる?
どんなに魅力的で使いやすくても700ドルも出して買う人がいるだろうか、と疑問視するアナリストもいる。そうは言いながら、彼らも感銘を受けているのだが。
PEG-UX50のジョグダイヤルの位置は本体前面左側。どのように持っても指から遠くなり使いづらいのだ。CLIEを持った左手の親指で操作するのが最もしっくりくるのだが、持ち方のせいか指がつりそうになる。
▼ソニーからの挑戦状、再びPDAとノートPCの分水嶺を問う話題作
インタフェース面では、しばらく続いたTシリーズのインタフェースコネクタがついに変更され、ミニUSBコネクタに変更されたことにも注意しよう。従来の充電ケーブル、そしてUSBのホットシンクケーブルなどは使えない、ということだ。しかしUX50側のコネクタは一般的なミニUSBコネクタなので、ケーブルの汎用性は高い。筆者が実験したところでは、サイバーショットDSC-U30の付属ケーブルが使用できることを確認した。
▼名機か迷機か? 新スタイルCLIE「PEG-UX50」を試す
本体底面に取り付け可能なCFアダプタなども期待したいところだが、UX50の底面には充電用の端子しかない。どうもサードパーティ製品を含め、このあたりへの期待は持てないようだ。
「しかし、PSPにキーボードが付いて仕事がしやすくなる、なんてことはあり得ないわけです。一方、CLIEにアナログジョイスティックを付けてほしいというニーズもないでしょう。ユーザーと接する部分の作り方が根本的に異なります」
ただし、問題となるのが、通信手段だ。この通信手段さえ確保できるのなら、オススメできるPDAのひとつである。