ナビスコ杯開幕 浦和が神戸に敗れるという記事より。
Jリーグ・ヤマザキナビスコ・カップ第1日(20日・埼玉スタジアムほか=8試合)1次リーグが開幕し、A組はアジア王者でリーグ戦2連敗中の浦和が0―1で神戸に敗れた。
結果的には負けはしましたが、監督交代によって徐々に流れが変わりつつあることは感じられる試合でした。
前半はこれまで苦悩を引きずるかのような試合展開。試合開始早々にレアンドロに一発を決められ、沈むスタジアム。
輝いていた頃であれば、ここからすぐに前を向くことができたのですが、状況が状況だけに、それも難しく。
とにかく選手が動けません。永井や細貝など気を吐いている選手もいるものの、ボールを受けてからパスコースを探し、結局はバックパスを選択する選手も目立ちます。
選手が動かなければ、ボールも動きません。膠着したサッカーが続きました。
しかしハーフタイムを挟んでからの後半は、積極的に仕掛ける選手も増えます。
個人的には、永井、細貝、梅崎は良かったと思います。
中盤まで下がったり、突破を試みたり、パスの起点になったり、こんなに心強い永井は久しぶりかもしれません。
梅崎は気持ちが前に向かっているのが、見ていて分かります。ポンテの代わりにトッ下で起用されるのかと思いましたが、3トップの一角でした。
細貝は本当に成長著しい感があります。やはり攻撃参加もできるボランチでの起用が当たりかもしれません。
ワンツーでゴール前に飛び出しシュートで終わるなど、何本か枠を捉えそうなシュートシーンがありました。あれが枠を捉えるようになると、恐い選手になります。鈴木啓太もうかうかしていられないでしょう。
途中出場した高崎も面白い動きをしていたし、セルヒオもスピードがあり、何かをやってくれる予感がします。
DF陣は闘莉王がいないせいか、相手に何度もパスカットされて危機に陥るなど不安定な面がありました。平川のクロスの精度もイマイチでしたね‥‥。
ポンテ、長谷部がいなくなり後ろから前への繋ぎ約が不在であること、闘莉王の欠場でDFがバタバタしていること、エジミウソンからまだ得点のにおいがしないことなど、浦和レッズの課題はたくさんあります。
が、後半はワンタッチのパスでシンプルにゲームを組み立てる場面が見られたり、若手が積極的にプレスをかけたり、セカンドボールを次々に拾えるようになったり、無得点での敗戦ですが、希望は見えてきたのではないかと思います。
見ていると、とにかく選手たちが自信を失っているんじゃないかと思えるのですね。だからパスも消極的になっていたりして。
昨シーズンから続いている悪い流れですから、そんなに簡単に断ち切ることはではないと思いますが、1点、1勝で大きく流れが変わってくるのではないかと思っています。
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日本代表組や負傷の主力がチームを離れる中、U―23(23歳以下)日本代表の細貝や梅崎、堤の若い世代が奮闘。ここ2試合にはない、チーム全体で前に出る意識はうかがえた。明るい兆候はあった。平川は「1点入れば流れも変わる」と前向きに話した。
同監督は「前半、すぐに失点して、特に今までの成績(リーグ戦の開幕連敗)の影響で15~20分まで興奮してちょっと『ビビって』しまった」と話し、立ち上がりの失点が重くのしかかった。
さらにサポーターはフロントに事情説明を要求。スタンド下に赴いた藤口社長と中村GMに対して「おれたちは名前で踊るほどばかじゃない」「フロントを補強しろ」「ワシントンを呼び戻せ」などと約50分間、痛烈な言葉が浴びせた。
スタンドには「フロント、GM(ゼネラルマネジャー)の無能にはあきれるばかり。監督を切ってそれでOKか?」などと書いた抗議の横断幕を掲出。