「心が折れる」くじけそうになった時など、今では普通に使われるようになった言葉ですが、なんとルーツは“ミスター女子プロレス”として活躍した神取忍の言葉だったそうです。
「心が折れる」、起源は女子プロレスの伝説の試合という記事になっていました。こりゃあ必読ですよ。
落ち込んだり、気持ちがくじけたりした際の精神状態を表す「心が折れる」。単なる若者言葉にとどまらず、「苦難や逆境などで、その人を支えていたよりどころがあっという間になくなってしまう」として収録する国語辞典(大辞林第3版=三省堂、2006年)も発行されるなど、今や一種の慣用句のごとく定着している。
1987年に行われたジャッキー佐藤との試合を後にインタビューで神取忍が振り返り「あの試合のとき、考えていたことは勝つことじゃないもん。相手の心を折ることだったもん。骨でも、肉でもない、心を折ることを考えてた」と語ったのが、活字としての最も古い用例と見られているのだとか。
これはノンフィクション作家の井田真木子氏が、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した「プロレス少女伝説」で取材した言葉だそうです。
そうだったんだ‥‥そう言われてみると昔は「心が折れる」なんていう言い方はいなかったですね。いつからか、普通に使われるようになった、そういう印象です。
その後「プロレス少女伝説」文庫化にあたり解説を執筆した夢枕獏氏が「“心を折ってやりたかった” まさに、この神取しのぶの言葉の発見が、読者としてのぼくが、本書に対して降参した――つまりギブ・アップをした最大のポイントである」と書き、マンガ「グラップラー刃牙」でも使われたそうです。
00年代半ば以降になると、トップアスリートを題材に、タイトルにこの言葉を織り込んだ書籍の出版が相次ぐ。「折れない心」(10年、野村忠宏=柔道)、「心は折れない」(12年、内山高志=ボクシング)など格闘家の著作もあるが、プロ野球、サッカー、競泳、体操など競技は幅広い。
2010年頃から、スポーツ選手を題材とした書籍でも広く見られるようになったということです。
いやはや「心が折れる」のルーツが神取忍だったとは!
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