リスタートする豚組しゃぶ庵はβではなく、もはやニューノーマル時代の「シン・豚組しゃぶ庵」なのではないか?

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惜しまれつつ閉店‥‥してない! してない! まだ休業!

コロナ禍で閉店することを発表し、クラウドファンディングをしてオンライン化宣言していた六本木の「豚組しゃぶ庵」が、当初予定の閉店を1年間延期し「豚組しゃぶ庵β」として2020年12月7日より営業再開することが発表されています。

オーナーの中村仁氏が、リニューアルオープンにあたり、12月7日、「豚組しゃぶ庵β」が始まりますという記事を書いています。ニューノーマル時代の飲食店のあり方の一つとして、それを模索する姿はぜひ記事をご一読ください。

今回のリニューアルの目的は、「コロナに最適化した店舗に生まれ変わる」ことです。お店の営業方針やオペレーションなどを根本から見直し、これからの新しい環境に最適化させるための実験の場として、1年という期間限定の挑戦を行います。

閉店して完全にオンライン化するのではなく、一歩踏み留まり新しい飲食店のあり方を模索する挑戦。感染症対策としてかつての大広間は閉鎖され、個室のみで営業されることになります。

かいつまむと、リニューアルで次のように変わるそうです。

・全席個室になる
・席は客側で選ぶ
・予約はオンラインのみ
・時間無制限で飲み放題&食べ放題
・オーダーは非接触型
・メニューは6,400円の定額制
・キャッシュレス決済のみ

かなり思い切った施策‥‥となっていますね‥‥。

時間無制限飲み放題というのは、数年前からありますよね。食べ放題までつくのは多くないですし、基本的にしゃぶしゃぶも全て銘柄豚を取り扱うのに大丈夫なの、と心配です。

決済もキャッシュレスのみというのはお客さんを選ぶと思いますが、将来的に「お会計レス」まで見越しているとなると、ここは避けては通れません。客側もスマホ決済で割り勘するリテラシーが必要かもしれません。

個人的に面白いと思ったのは「席は客側で選ぶ」という点です。恐らく、今回のリニューアルの最大の肝だと思うのですが、専用の予約システムが開発されています。

まだまだ荒削りで修正すべき点はいろいろあると思いますが、秋からの突貫工事と思えばよくぞ間に合ったという気もします。中村仁オーナーが経営するトレタ製です。

トレタといえばオンライン予約台帳システムなのですが、今回の新しいシステムを使うとそれすらいらなくなってしまう! という自己否定のようなシステム。

しかし、中村仁オーナーは「トレタを超えるのはトレタであってほしい」と書いています。自分が行くときも「あの席だったら」と思い描いていくことがあるので、個人的にもウェルカムです。トレタの新しいオプションになりそうですよね。

店側からすると知らない間に席が埋まっていくのは不安な要素もあるかもれませんが、長い目で見ると、お客さんが自分の座りたい席を自分で予約する、というのは、普通のことになっていくような気がします(もちろん店主が采配する飲食店も残り続けますけどね)。

ということで、噂の新しい予約システムを使ってみました。

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料金プランが一つだから、基本的には席を予約するだけ。日時、人数、部屋を選べば終了。こんな簡単に予約できてしまって良いの、という感じに。

なんというか、予約確定を待つ必要ないですし、これが究極の予約方法なのではないかと感じます。凄いな。あ、注意点が一つだけありまして、席料が別途500円かかります。銘柄豚食べ放題時間無制限の前には誤差ですが。

18時来店としましたが、オープンは17時から。中村仁オーナーが「豚組しゃぶ庵βでは座席の時間制限を撤廃し、お客さまは閉店時間まで何時間でも自由に滞在できるようにします」と書いているので、早ければ17時から、営業時間短縮の22時まで滞在可能‥‥ということになります。

17〜19時が1次会、19〜21時が2次会、そして21〜22時に〆の3次会と考えると、6,900円では安すぎる! 店の経営が心配になる! 

だって1次会でたっぷり食べても、21時過ぎには小腹が空いてくると思うんですよ。まったり長時間て、完全に家呑みみたいじゃないですか? なんなんだ、この無限の可能性は!

全くβ感なんてなくて、むしろシン。これは「シン・豚組しゃぶ庵」ではありませんか!!!???

実際には感染リスクが高まると思うとそんなに長時間の滞在することはないでしょうが、でも可能性として、この自室を選ぶように予約して、気の済むまで定額制で食べ放題・飲み放題ってとんでもないシステムですよね。やっぱり「シン・豚組しゃぶ庵」だな。

さらにシステムが高度化すると、例えば「テーブルに花束を置いておいて欲しい」とか「ガラスグラスじゃなくてビアタンブラーがいい」とか「大きめのクッションを使いたい」とか、さらに個室が自室化する可能性とかあるんじゃないですか!?

システムが自動化するとスタッフの数が減るのではないかと思ったのですが、オプションでカスタマイズが可能になると、ホスピタリティを高めるためのスタッフは必要不可欠になりそうですね。定額制だけど、オプション追加で売上増にもなりそうですし。

リゾートホテルをタイムシェアするみたいな感覚に近いものを感じますね。毎月第一月曜日の個室Aは必ず別荘アレンジで○○さんが使う、みたいな。飲食店という感覚ではなくなりそうです。

これは「シン・豚組しゃぶ庵」の今後が楽しみすぎるではありませんか!! 1年間の期間限定営業の後に、いったい何が起こるというのでしょうか!? これは楽しみに待ちたいと思います。

最後にお得な情報を。呑み友達の國吉社長から聞いたところによると、プラス1,500円でプレミアム銘柄豚も食べ放題になるそうです。運がよいと今帰仁アグーも含まれ‥‥これは!!!!!

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