▼“10倍ズーム搭載コンパクト機”の本命?――富士写「FinePix S5000」
昨年登場したFZ1をきっかけに、低価格かつコンパクト、さらに高倍率ズームというジャンルが確立し、その後を追うべくさまざまな製品が登場していますが、富士写真フィルムの「FinePix S5000」もその一台。
伝統のL字型一眼スタイルに、新CCD「スーパーCCDハニカムIV HR」と光学10倍ズームという組み合わせで登場した。
ぼくはFZ1を購入しましたが、もちろんこの「FinePix S5000」も選択肢にはありました。ただ、あまりL字ボディが好きではなく、FZ1の方がスマートに感じていました。いまさらですが、よくよく見れば゛このデザインもなかなか悪くないな、と思えます。
CCDサイズは1/2.7インチで有効画素数は310万画素だが、ハニカム信号処理システムによって600万画素相当となる最大2832×2128ピクセルの画像を撮影できる。この記録画素数は、光学10倍超ズーム搭載のライバル機の中でも最大サイズとなる。
「FinePix S5000」の一番の強みは、この600画素相当の画像でしょう。FZ2になった今でも、200万画素なんですから。そういう意味では、200万画素では物足りないという場合は、「FinePix S5000」は十分な選択肢の一つになると思います。ただ、個人的にはカメラに慣れていないサンデーカメラマンが高倍率ズームのデジカメを使う場合、手ブレ補正は必須機能のようにも思えます。そういう意味で手軽さについては、FZ2も良いかもしれません。
だとすれば、600万画素相当の記録画素数や、一眼レフライクなボディの作りこみ、多彩なAF機能/撮影モード、フォトモードボタンなど簡単操作機能などを備えたS5000は、「一眼レフもそろそろ銀塩からデジタルへ移行したい。でも、mm交換式一眼レフデジカメは、まだまだ高価だし……」と考えているユーザーに、かなりアピールできそうだ。
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光学3倍ズームの一般的なコンパクトデジカメと比べると、どうしても大きくなってしまう高倍率ズーム機だが、本機は高い質感と豊富な機能を与えることで「ちょっとぐらいは大きくてもいいかな?」と思わせてくれる。