アクション連載時に読んでいた、こうの史代「この世界の片隅に」です。2011年夏、北川景子主演でテレビドラマ化されています。
平成の名作・ロングセラー「夕凪の街 桜の国」の第2弾ともいうべき本作。戦中の広島県の軍都、呉を舞台にした家族ドラマ。主人公、すずは広島市から呉へ嫁ぎ、新しい家族、新しい街、新しい世界に戸惑う。しかし、一日一日を確かに健気に生きていく…。
戦時中のお話。主人公は浦野すず。浦野すずの嫁ぎ先での物語です。
戦争中の厳しい話でありながら、どこか安穏とした雰囲気のある浦野すずを中心に物語が進みます。涙もあるし、ユーモアもある。
丁寧に、丁寧に、原作では物語が進行していきます。
もちろん戦時の物語ですが、連載当時は、実はあまりそうしたことは意識して読んでいなかったのですよね。改めて振り返り、こういう時期だから、すずの一本線になった目が思い出されます。
ドラマ化に合わせたのか、上中下から前編・後編版が出版されていました。