パナソニック、三洋の洗濯機・冷蔵庫事業を中国に売却

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パナソニックが、完全子会社化した三洋の白物家電事業である洗濯機・冷蔵庫事業を、中国の家電大手ハイアールに売却することが明らかになりました。

パナソニック、三洋の白物家電事業売却へ 中国大手にという記事になっています。

パナソニックは、4月に完全子会社化した三洋電機の洗濯機と冷蔵庫事業を、中国の家電大手ハイアール(海爾集団)に売却する。三洋電機とハイアールが28日に基本合意を交わす予定で、同日夕にも発表する。

「懸案だったグループ内の重複事業の解消が最終段階に入る」ということですが、統合するのではなく、売却してしまうのですね。

売却するのは、三洋電機が日本と東南アジアに持つ洗濯機と冷蔵庫関連の子会社など10社程度。

記事によると、売上の合計は700億円程度で、売却額は100億円程度のようです。「国内では、洗濯機をつくる三洋アクア(大阪府守口市)、冷蔵庫を開発するハイアールとの合弁会社ハイアール三洋エレクトリック(東京都港区)など3社が対象」とのこと。

気になるのは社員がどうなるかですが、三洋の東京製作所などで働く国内外の約2,000人の従業員の多くがハイアールに移るようです。

ネタフルでは次のような記事を書いています。

パナソニック、三洋電機買収へ
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「パナソニック」三洋電機子会社化を正式発表
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