未成線、それは計画だけで日の目を見ることのなかった鉄道線路。そんな未成線を集めた「全国未成線ガイド」なる本が、2016年2月13日に出版されます。幻の路線として、日本各地の81路線が収録されているそうです。
全国各地に点在する未完成路線のうち、80路線以上を取り上げ、「未成線」研究をライフワークとする監修者・草町義和が、計画の経緯や未完に至ったいきさつを「幻の路線図」と併せてナビゲートします。
行き止まりのその先に、もしかすると鉄道が敷設させる可能性があったのかもしれない‥‥と、表紙の写真を見ると思います。鉄道が敷設されずに、道になっている場合もあるそうです。紹介では「普段、利用している道に鉄道が通っていたかもしれないといった想像」と書かれています。
廃線マニアがいるのは存じておりましたが、未成線というカテゴリーがあるのは、初めて知りました。調べてみると「マボロシ鉄道(未成線)」というデータベースがあり、例えば千葉都市モノレールの1号線のように、街中にある未成線もあることが分かります。
未成線を利用した、路線バスの記事もありました。7人中5人が「乗り鉄」 まもなく見納め未成線バスというという記事ですが、場所は奈良県です。
かつて奈良県の内陸部にある五條市と、太平洋に面した和歌山県新宮市を結ぶ「五新線」という鉄道路線の計画があり、1939(昭和14)年に着工されました。その一部9.2kmを1965(昭和40)年、暫定的にバス専用道路にして開業させたのがその始まりです。
トンネルが劣化したのが廃線の理由ということで、こちらは既に廃線になっていますが、鉄道ファンのみならず、バスファンにも人気の高い路線だったということです。未成線がさらに廃線に‥‥深いです。
未成線 – Wikipediaを見ると、上越新幹線(新宿 – 大宮)というのも未成線になっていてびっくり。「上越新幹線の起点は当初は新宿であった」ということです。へーへーへー。