【オススメ!】『オタクの行動経済学者、スポーツの裏側を読み解く』トビアス・J・モスコウィッツ,L・ジョン・ワーサイム:マインドマップ的読書感想文で書評されていたこちらの本、読んでみたくなりました。
スポーツにおける様々な事象・疑問を「行動経済学」の視点からバッサリと解決しており、目からウロコの連続でした。
スポーツを行動経済学からひも解いている本だそうで、個人的にはこういう「実は‥‥」みたいなのを数字から証明していくの大好きです。
アメリカンフットボールやバスケット、野球に関する記述が多く、サッカーに関してはそれほど多くないということですが「4.観客はホームチームの後押しができるか?」といったあたりから興味津々ですね。
例えば、浦和レッズのホームである埼玉スタジアム。アウェイチームの選手は「やりにくい」とコメントを残し、ホームチームの選手は「心強い」とコメントします。PKの時には大旗を揺らして相手チームのキッカーを邪魔する訳ですが‥‥。
ここではNBAのフリースローの例が示されていますが「接戦のとき、ホームチームのファンは全力で敵チームの邪魔をし、ホームチームの後押しをしようとする。そんなときでさえ成功率は変わらない」だそうです。
サッカーのPKはどうなんでしょうね〜。
そして、個人的に気になる「ホームアドバンテージ」のお話も。
例えば、多くのスポーツにおける「ホームアドバンテージ」。
これはデータを見ても明らかで、競技ごとに程度の差はあれど、実際に存在しています(サッカー、バスケットボール、クリケット、ラグビー、アイスホッケー、フットボール、野球等々)。
埼玉スタジアムでは、スタジアム全体がほとんど浦和レッズサポーターで埋まる訳でして、緊迫した試合の終盤ともなると異様な雰囲気を醸し出すことがあるのですが、あれは果たして選手を後押ししているのか。それとも焦らせているのか‥‥。
少なくとも、過去に「野次は聞こえる」と証言している選手がいますから、身内の選手をヤジるのはやめましょうね。
さて、本の中では「ホームアドバンテージ」は実際に存在しているものの「ただし、その原因は、私たちが通常考えているものとはちょっと違うよう」ということで、もしかすると、サポーターの後押しではなかったりするのでしょうか?
本書では、第9章において俗に言われている様々な要素(「観客の応援」「相手チームの遠征による疲労」「日程」等々)を検証し、それらを否定していきます。
ぎゃっ!
ただ参考までに言うと、その「真の理由」は、ことサッカーにおいては「スタジアムに陸上競技のトラックがあるかないか」で変わってくるのだそう。
へー!
「代表を応援する方は、本書を読んだら、もう国立競技場で代表戦なんてして欲しくなくなること必至」とも書かれています。
詳しいところまで知りたいので、これは読んでみるしかないですね!