元イエロー・モンキーのボーカルである吉井和哉の自叙伝です。
表紙には、恐らく幼い頃の本人と、お母さんの写真でしょうか。決意のほどというか、全てを語る覚悟なのでしょうね。
アーティストなので良い楽曲だけあれば十分だとは思うのですが、こういう人生背景も知ると、また深みが増すのでしょうね。
父の死の記憶から始まる幼年時代、暗黒の思春期、イエロー・モンキー全盛期、そして結婚、子育てといったプライベートまで、赤裸々に独白した本書は、どこを切ってもまぎれもない「吉井和哉」の物語にもかかわらず、夢見るバンド・キッズや同業ミュージシャン、なにをすればいいのかわからない不安を抱えた十代から、仕事と家庭、親子について同じような問題を抱える同世代まで、広く共感できる普遍的な物語となっています。