インターネットは、「ウェブ2・0」というパラダイムの出現で大きな岐路に立たされた。ネット社会の理想は国家権力と激突し、インターネットの覇権を巡って国家間の総力戦が開始された。
献本で頂きました。ありがとうございます!
個人的には、あまりネットとリアルが衝突しているという印象は持っていなかったのですが、読み終えてルールが変わりつつあるということなのかな、と感じました。
特に半分くらいはWinny裁判について割かれており、伝え聞くような情報しか知らなかった自分としては興味深く読むことができました。佐々木氏としては、Winnyを作った金子氏にかなり期待をしていたようです。
後半の一つのキーワードである「標準化」や、インターネットは誰のものかという議論など、知っていたようで知らなかった歴史の話も興味深かったです。いかに普段、そうした話題をさらりと流してしまっていたか。
「企業、人間、国家の興亡を賭けたサイバー総力戦」と帯に書かれているのですが、ネット上で織りなされる人間模様の複雑さが書かれている書籍のように思いました。
もっと泥臭い感じというか。事件は会議室で起きているんじゃなくて、現場で起きている感じというか。