アリニール・セルカン「タイムマシン」

タイムマシン

1988年、15歳の僕たちは、ドイツ・ケルン市に巨大なタイムマシンを作り上げた。世界初の時間旅行をめざして—スイスにある厳粛な寄宿学校を退学になった13人の少年たちは、一度は世界中に散らばるが、ドイツに再び集結する。仲間とタイムマシンをつくるために。

タイムマシン

献本で頂きました。ありがとうございます!

まずこの本を読んで感じたのは、自分が親の立場になっていたということです。子供たちがタイムマシンをつくる話を読むときは、たいていは自分も子供の側にいたものです。

しかし「タイムマシン」では、寄宿学校を退学させられた子供たちがどうやって再び集まり、そしてタイムマシンを作るのか、子供たちを見守る親の視点に立っていることに気付きました。

果たして自分の子供が学校を退学したら、どう反応できるだろうか。
それ以前に自分の子供を遠い国の寄宿学校に送ることができるだろうか。
子供たちの「タイムマシンをつくる」という夢を応援してやれるだろうか。

1時間と少しくらいで読めてしまうあっという間のストーリーでしたが、いくつか考えさせられる点がありました。

とはいえ、どこか子供の頃のような気持ちで、ちょっと「トム・ソーヤーの冒険」あたりを思い出していたのも事実です。こういう冒険するようなワクワクする本を読んだのは、本当に何十年ぶりかもしれません。

タイムマシンをつくるなんて、いったいどんな話なんだろうと思っていたのですが、かなりリアルな話だったんですね。相対性理論とか出てくるとチンプンカンプンですが、子供たちの集中力て本当に凄いと思いました。

子供の頃の夢、まだ覚えているかなぁ。

「タイムマシン」の立ち読み用PDF
タイムマシン – アニリール・セルカン著書の公式ブログ