Appleのジョブズ氏、市場シェア対策やRealNetworksとの一件を語るというニュースより。
「RealNetworksの音楽ストアは、これまでのところ成功しているとは言い難い。正直言って(検討の)価値はない。ロブ(RealNetworksのロブ・グレイザーCEO)が要求を出してきたのはこれが初めてではない。彼はこれまでにも多くの要求を出しているが、ビジネス的に理にかなっていない」とジョブズ氏は語った。
どうして助けてやらなきゃいけないんだ、と、そういう思いなんでしょう。「ビジネス的に理にかなっていない」とバッサリ。
「当社には2500万人の忠実なMacの顧客がいる。当社の関心事は、第一にこの人たちがハッピーかどうか、第二に顧客が増えているかどうか、第三が市場シェアだ」
ありがとうジョブズ。とかく市場でのシェア云々が言われますが、2,500万人の人たちがハッピーならMacを使い続けるわけですから、第一に既存ユーザのことを考えると言う、ビジネス的に理にかなった考え方です。Jobs氏は「Appleは法人向けデスクトップ市場では戦っていないため、コンピュータ市場全体が伸びていても、Appleがそれと同じ伸び率を達成するわけではない」とも説明したそうです。
「われわれはローエンドデスクトップ市場を狙う代わりにiPod事業に投資することに決めたが、iPodの市場シェアは巨大だ」
と、副社長のティム・クック氏。新しい市場を作り出してしまった。大成功でしたね。
■関連記事
▼S・ジョブズ:iPodオープン化は「ソロバンに合わない」——株主総会で
株主総会出席者の一部からAppleの市場シェアが縮小していることについて質問が出たが、Appleの経営陣は、同社がローエンドのデスクトップPC市場では戦わないとの決断を下したと説明。幹部の1人は、代わりに、利益率が高く40〜50%のマーケットシェアを持つiPodに力を入れることにしたと語り、この判断を正当化した。