Appleに関する著名な評論家であるJohn Gruber氏が、自身のブログDaring Fireballで、Apple IntelligenceによるパーソナライズされたSiriの遅れに関して「Appleは何かが腐っている」と批判しました。
著名評論家がAppleを批判
Apple IntelligenceによるパーソナライズされたSiriが2026年まで延期されることが発表されましたが、John Gruber氏は2024年のWWDCのときから危険信号を指摘しておくべきだったとしています。
John Gruber氏はAppleがWWDCでパーソナライズされたSiriに関して披露したのはデモではなくコンセプトビデオで、これは会社が混乱あるいは危機に陥っていることの兆候だったとし、1987年に「ナレッジナビゲーター」のコンセプトビデオを制作したAppleは、10年後に破産寸前まで追い込まれたとしています。
NeXTと統合されてから25年、Appleはコンセプトビデオを公開しておらず、実際に機能する製品と機能のデモのみを行ってきたとしています。
Appleは2024年9月にiPhone 16を発売した際に、パーソナライズされたSiriをデモするのに最良の機会だったのにそれをせず、これらの機能が動作するテレビCMを作成し放送、iPhone 16を購入する理由だとしました。が、Appleは既にこの動画をYouTubeから削除したとのことです。
AppleでAIが遅れていることではなく、真実ではないストーリーを売り込み、社内の一部の人が真実ではないと確実に理解していたストーリーに基づいて進路を定めたことが「大失敗」だったとしています。
「完成の見込みがないのに、2025年に登場すると約束し、WWDCの基調講演で取り上げべきだと決めたのは誰ですか?」とJohn Gruber氏。Appleは信頼を損ないつつある、と。
Appleのやること全てがうまくいくわけではありませんが、とりわけ目玉機能だと主張していたApple Intelligenceに関しては、現時点では“誇大広告”になってしまっているようです。
個人的にはメタバースに続いてAIとブームを見て遅れて参入し、後手後手だなぁ、うまくいかなさそうだなぁ‥‥というのは予想通りではあるのですが。
とはいえApple Intelligenceの開発は継続しているでしょうし、いつかは可能になるのでしょうからじっくり待つとして、Appleは思い切った報告が必要かもしれませんね。
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