スマホ決済「ゆうちょPay」アプリのiOS版がリリースされたので試した時に、なぜかメニューに「キャッシュアウト」という項目があり、これはなんだろうと調べたのです。
そうすると「キャッシュアウト」は、東急電鉄の駅の券売機でお金をおろすためのQRコードを表示する機能だということが分かりました。なぜ駅の券売機で?
と思っていたのですが、東急が「お金を下ろせる券売機」開発に至った深い理由という記事にその答えがありました。これは興味深い!
東急電鉄の駅の券売機で銀行のお金がおろせる理由
出発点はここです。
券売機は事前に準備された釣り銭に加えて、使用された硬貨・紙幣をお釣りとして再利用しているが、お釣りとして使う機会のない最高額紙幣の「1万円札」は、これまでは売上金として回収するしかなかった。これを活用しようというアイデアは面白い。
まず売上金を回収するにはコストがかかります。それをそのまま出金できれば回収コストを減らすことができます。
セブンATMではこの入金と出金の仕組みがうまく回っており「定期的に売上金が入金されるため、補充は月1回ほどで十分」という驚くべき話も。
これで駅の券売機の管理コストが抑えられる可能性があります。
一般的なATMは「警備費や監視システムだけで1台に毎月約30万円の費用がかかる」ということで、銀行としてもATMは減らしていきたいという思惑はあるでしょう。
駅の券売機がATMになれば周辺にATMを置く必要がなくなるため、銀行のコスト削減にも繋がります。
利用者としてもキャッシュカードを持ち歩くことなく、スマートフォンで表示するQRコードでお金をおろせるのは便利だな、と感じました。
実際にうまく回るかやってみないと分からないところもあるでしょうが、キャッシュレスでスマホ決済する人が増えれば増えるほど、この施策はうまくいく気がしますね。
例えばゆうちょ銀行ATMもQRコードリーダーを搭載してくれると、キャッシュカードを持ち歩く必要がなくて便利だと思います。
余談ですが「LINE Pay」の残高はセブンATMから出金することができます(手数料216円)。
追記:三菱UFJ銀行と三井住友銀行が2019年9月22日から、駅前や商業施設など約2,800拠点のATMを共通化しています。銀行ATM、月30万円の維持費が重荷 共通化の時代へという記事になっていました。