「ScanSnap iX500」から約6年ぶりの新製品となる、タッチパネル搭載・ワンタッチで簡単操作を実現したScanSnapの新製品「ScanSnap iX1500」の発表会を取材しました。そのレポートをお届けします!
半田社長から挨拶
iX500から約6年、さらに進化したScanSnapのフラッグシップモデルの発表となる。4月に社長になった。行田市の出身。流通業、製造業を中心とした民需系の営業を担当してきた。社会人生活40年目。PFUはものづくりに強い会社。これまでは技術系出身の社長。営業出身としては初めての社長。営業力を強化しビジネス拡大に邁進したい。
PFUのスキャナービジネスの状況について。PFUの売上の50%を占める重要な事業。グローバルシェアは50%。2017年9月に全世界累計出荷台数1,000万台を突破した。
先進的な製品を投入し、日本国内ではBCNのメーカーシェアのナンバー1を8年連続で獲得。
時代背景を踏まえ、ワークスタイル、ライフスタイルの変革が求められている。単なるPCの周辺機器ではなく、アナログとデジタルの架け橋として、さらに飛躍的に進化させる製品となると確信している。
ScanScap iX1500をお披露目。
宮内常務から「ScanSnap iX1500」のコンセプトについて
6年間お待たせした分、ScanSnap史上最高の出来になった。
たくさんの紙をどんどん電子化して便利に使って欲しい、そういうコンセプトで世の中に投入した。以降、世界100カ国以上で販売。2018年全世界で500万台を突破した。
なぜここまでロングセラーになっているか?
1stステージ
USB接続のパソコンの周辺機器として投入した。オフィス内コンシューマー向けに。様々な便利な自動化機能を盛り込んだ。
2ndステージ
2012年。パソコンレス、ワイヤレスが当たり前となった。WiFi接続で利用シーンや使い勝手を飛躍的に向上させた。
3rdステージ
2015年。クラウドの活用が当たり前となる。ScanSnap Cloudをリリース。現在は14社のパートナーとエコシステムを構築。
ワンタッチの快適さ、心地よさは代えがたい価値があると再び認識した。
そこで原点に立ち返ってハードウェア、ソフトウェア、サービスをより簡単に便利に使えるにはどうしたらいいかと試行錯誤を繰り返した。たどり着いた答えが「ScanSnapに頭脳を持たせる」こと。
タッチパネル、自動化・学習機能、ソフトウェア統合。スキャンから活用までをワンタッチで実現するシンプル操作。こうして生まれたのが「iX1500」。
人や情報のネットワークを広げる賢いパートナーになる。単なる電子化ではない。家電のように簡単に使える、賢いパートナーになる必要がある。ワークスタイル、ライフスタイルを変えてユーザーを笑顔にしたい。それが「iX1500」への思い。
1. タッチパネル搭載
2. ScanSnap Home
3. ストレスフリー設計
世の中の環境に「iX1500」がどうマッチしていくのか?
政府が提唱するSociety 5.0、働き方改革など様々な市場環境の変化が求められている。労働人口の減少し、個人の生産性向上が求められる。ワークスタイル・ライフスタイルは融合しつつある。
それに伴いテレワーク、シェアリング、ペーパーレス、フリーアドレスなどオフィス環境の変化も求められている。
これら技術の全てを「iX1500」に搭載した。ワークスタイルとライフスタイルを革新的に変化させるアイテムとして。
大窪部長
製品説明。
「iX1500」ポイントは3つ。
タッチパネルの搭載によりユーザビリティーが劇的に進化
スワイプとタッチ操作のみ。
用途にあわせたアイコンをプロファイルとして登録可能に。これからはアイコンを選んでタッチするだけで整理が簡単に行える。
アイコンの色はユーザーごとに変更可能。1台のScanSnapを複数人で利用できる。カラーモードや解像度もタッチパネルから変更可能。
PCやモバイルデバイスに触れずに、直感的に操作可能に。家電のように誰でも簡単に利用できる。
「ScanSnap Home」で全てが完結
自動化と学習がポイント。
・自動でファイル名を生成。スキャンしたコンテンツから文書日付をタイトルを見つけ、ファイル名を自動で生成。
・ファイル名の変更を学習し、次回から提案してくれる。面倒な修正の手間が省ける。
・抽出データの修正アシスト。名刺やレシートなどで誤って抽出された文字を修正すると、次回以降に正しく修正してくれる。
・OCRでは文字の誤認識をなくすことは難しい。そこで学習機能。使えば使うほど賢くなっていく。
・ファイル形式によらない全文検索。原稿種別やタグでスキャンしたコンテンツを分類、仕分けすることができる。
・4ユーザーまで利用できるライセンスが提供される。1ユーザーにつき5台のデバイスが登録できる。
・「ScanSnap Home」は現行機種にも対応。1台あたり1ユーザーライセンス。
・既存のソフトは「ScanSnap Home」に統合される。これまでのデータも簡単に移行することができる。
洗練されたデザインとストレスフリー設計
エレガントさを重視したデザインに。置く場所に溶け込み、生活の中で自然に使うことができる。
高速起動でストレスフリーに。WiFiなら3倍の速度で起動。
給紙カバー、スタッカー。
読み取り速度も20%向上。
WiFiは2.4GHzに加えて5GHzにも対応。
アクセスポイント接続モード、ダイレクト接続モードに対応。
手差しスキャンモード。搬送製の悪い原稿も簡単にスキャン。
名刺、レシートもスムーズに読み取れるように。
汚れを検知し通知してくれるクリーニングアラームを搭載。
縦筋が検出された場合、画像処理で軽減する。
クラウド連携も完璧。
10月12日販売開始。PFUダイレクトでは税抜き48,000円
質疑応答
日経BP
Q. 「ScanSnap Home」は48,000円に含まれている?
A. すべて含まれている。
Q. 新製品の「ScanSnap iX1500」の販売目標は?
A. 年間30万台以上を販売目標としている。
Macお宝鑑定団
Q. ボタンの設定は単体で可能?
A. プロファイルの作成は「ScanSnap Home」で
Q. 学習について。仕事場と家庭の組み合わせで使った場合、同一のアカウントで使うシチュエーションがあるがどうなる? アカウント間で学習データは共有できる?
A. 学習はPC上で行う。アカウントが同じでも適用されることはない。会社の学習データが家庭に持ち込まれるリスクがある。
Q. 「ScanSnap Home」のモバイル機器への展開は?
A. これまで提供していたアプリを新機種対応している。
KNN神田氏
Q. モバイルバッテリーで利用できるか?
A. ACアダプターで接続する据え置きモデルとなっている。モバイルがあるのでiX100と「ScanSnap Home」の組み合わせで。
Q. 蛍光マーカーペンを使ったところを学習してもらえるか?
A. 今回は変更操作を元にしている。
堀氏
Q. iX500から6年近く経過しているが外側からのニーズは理解したが、6年かけたこだわりの部分は?
A. 3年目くらいにCloudを提供した。その時には周辺機器だったものがスキャナーだけで利用できると使い勝手が変わった。一方でスキャンしたものがどこにいくのが直感的に分かりにくいといったことや、複数の人が出入りするところで使う時に物足りなさがあった。そこをどうしたら一番気持ちよく使えるのか試行錯誤した。それをタッチパネルで実現してきた。
矢作氏
Q. 「ScanSnap Home」はmacOS Mojaveはどのくらいで検証ができるのか? Windowsアップデートへの対応は? 64bitアプリになっているのか?
A. 販売開始日までに検証を終える予定。Mac版は64bitアプリになっている。Windowsは並行して検証をしているが、特に変更はない見込み。