死にゆく人の血液のなかで起きていることという記事が非常に興味深かったです。死にゆく人の身体の中ではどんなことが起こっているのか。その解明のため、1890年生まれの女性が献体を申し出、協力したそうです。
つまりは、こういうことだ。「New Scientist」も報じているように、年齢とともに、消耗して死んだ組織の交替や再生の能力が使い尽くされるのだ。造血幹細胞のような幹細胞の、老化した組織を補う再生能力がなくなる。
簡単にいえば、身体が老化するとストックが枯渇し、アップデートができない状態になり、死に至る‥‥ということなのでしょうか。
この女性も死の直前に行なわれた血液検査では「血液中を循環する白血球が、わずかふたつの幹細胞のみから生み出されていた」ことが明らかになっているそうです。通常は約1,000の幹細胞が活動しているということなので、この2つというのがいかに少ないかが分かります。
普段はあまり意識していないですけど、身体のストックが少しずつ減っていき、徐々にアップデートされない部分が出てきて、やがて死に至る‥‥というのは、言われて見れば確かにそんな気がします。
興味のある人は記事をご覧ください。
老化はなぜ進むのか―遺伝子レベルで解明された巧妙なメカニズム (ブルーバックス)
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近藤 祥司 講談社 2009-12-22