子宮頸がんワクチンの予防接種に消極的なのは先進国の中で日本だけ‥‥という話も目にすることがありました。実際に子宮頸がんワクチンを接種してから体調を崩したというニュースもかなり見かけたので、欧米はどうか分かりませんが、日本が消極的になって良かった‥‥と思える研究結果が出てきました。子宮頸がんワクチン副反応「脳に障害」 国研究班発表という記事です。
16日、厚生労働省で国の研究班の1つが新たな研究成果を発表しました。研究班の代表を務める池田修一信州大学医学部長。この1年間、全国の患者およそ140人の研究を進めてきました。そこでわかってきたのが、記憶力の低下などを訴える患者の傾向です。
国が「こうした症状を少女たちの心身の反応」としてきたのが恐ろしいところですが、マウスの実験により、脳の海馬・記憶の中枢に異常な抗体が沈着し、海馬(記憶の中枢)の機能を障害していそうなことが分かったそうです。
我が家には娘はおりませんが、もし娘がいたら子宮頸がんワクチンの接種はどうしていただろうと考えることがあります。病気を予防するための注射で、体調を崩す可能性があるとしたら、と。良かれと思って受けた予防接種で、体調が悪くなってしまっているのは本当にかわいそうです。
また、異常は脳だけでなく、足の裏の神経にも影響を及ぼしていたということです。足が動かせなくなり車イス生活になったという少女が紹介されていますが、まさに通じる症状です。
「明らかに脳に障害が起こっている。ワクチンを打った後、こういう脳障害を訴えている患者の共通した客観的所見が提示できている」(国の研究班の代表 信州大学 池田修一医学部長)
欧米で問題にならず、日本でこうした症状が出ていることには、遺伝子が影響していることが考えられるそうです。「記憶の障害を訴える33人の患者を調べたところ、そのおよそ8割で同じ型を保有している」ことが分かり、さらにそれは東アジアの人に特有の遺伝子なのだとか。
こうなると、さらなるワクチンと異常の関係の解明が待たれるところですが、それがさらに治療法にも繋がることを期待したいです。
厚生労働省のQ&Aでは「子宮頸がん予防ワクチンの安全性に関する報道をよくみかけますが、何が問題になっているのですか?」という質問に対して次のような回答がされています。
しかし、ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が子宮頸がん予防ワクチン接種後に特異的に見られたことから、同副反応の発生頻度等がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではないとされました。今回の措置は、あくまで一時的な措置であり、より安心して接種を受けて頂くためのものです。厚生労働省では、早急に調査すべきとされた副反応等について可能な限り調査を実施し、速やかに専門家による評価を実施する予定としております。(2013年6月現在)。