にわかに「豚インフルエンザ」というキーワードが脚光を浴びているここ数日なのですが、メキシコでは感染を疑われる死者が81人に達しているのだそうです。
世界保健機関(WHO)からは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」として認定したという声明が出されています。
「緊急事態」は、発生した問題について<1>保健上の影響が深刻か<2>異常で予期しない事態か<3>国際的に拡大するリスクがあるか<4>交通や貿易の制限に至るリスクがあるか-の4点を点検した上で認定される。
「新型インフルエンザの大流行につながる可能性を秘めている」という見解で、日本にやってくるのも時間の問題なのでしょうか。
なお、既にメキシコ以外でもアメリカ、ニュージーランドなどで「豚インフルエンザ」の感染が確認されています。
ちなみに「豚インフルエンザ」という名前ですが、豚を食べて感染するものではありません。あくまでも豚由来のインフルエンザ、ということですね。
基本的には通常のインフルエンザと同様の予防対策が必要になるということで、有効なのはマスクになるでしょうか。
日本では、メキシコ行きのツアーが中止となっている他、ツアーを無料変更するといった旅行代理店の動きも出てきています。確かにこのタイミングでメキシコに行くのは、ちょっと怖いですね。
成田空港ではサーモグラフィーによる感染チェックが行なわれているということなのですが、発熱していなくても感染が分かるものなのでしょうかね。政府は情報連絡室を設置しています。
まずはマスクで自己防衛ということになるのかと思いますが、既に飛行機に乗ってやってきているんでしょうか「豚インフルエンザ」は‥‥。
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チャン事務局長は緊急委員会直前の電話による記者会見で、今回の豚インフルエンザ問題が「新型インフルエンザの大流行につながる可能性を秘めている」との見方を示していた。
米ニューヨーク市の保健当局者は25日、同市クイーンズ地区の私立学校で生徒75人がインフルエンザに似た症状を発症、うち8人から豚インフルエンザの疑いのあるA型インフルエンザウイルスを検出したと発表した。
メキシコでは感染の中心はメキシコ市だが、このほか北部、中部、南部でも発生、全国に拡散している。メキシコ政府は首都の学校の休校措置に加え、図書館や博物館、劇場などの閉鎖を決定。市民生活への影響が拡大した。
農林水産省では情報収集の継続や省内の情報共有の徹底を確認。全国の動物検疫所で、生きたまま輸入された豚の検査を強化し、輸入後15日間、検疫所で隔離し、症状が認められた場合にはウイルスの有無を検査する。26日現在、異常の報告はないという。
一方、カルデロン大統領は25日、感染者の隔離やその自宅などの検査、入国する旅行者の検査などを保健当局に認める大統領令を出した。保健省が適切と考えた時にのみ、こうした措置を取るという。
メキシコ政府は、学校や博物館などの公的施設の閉鎖や週末の各種イベントの中止など、次々と感染拡大防止策を打ち出しているが、その中でも目を引くのが“キス禁止令”だ。あいさつの際の握手やキスを避け、人の多い場所に行かないよう呼び掛けている。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は25日「感染は急速に拡大している。深刻な状況だ」との現状認識を明らかにした。WHOは、感染状況を評価するため、世界の専門家約15人でつくる初の緊急委員会を25日に開催し、新型インフルエンザに対する警戒水準の引き上げなどについて検討した。
メキシコを中心に人への感染が広がり始めた豚インフルエンザ。24日(日本時間25日)、同国のコルドバ保健相が発表したところによると、感染の“疑い”がある死者は68人で患者は1004人。死者のうち20人は感染が確認された。死者が出た地域は首都、メキシコシティを中心に全国へ拡散している。
メキシコで死者が出た地域は、豚インフルエンザ感染が確認された20人のうち13人がメキシコ市。このほか北部のバハカリフォルニア州、中部サンルイスポトシ州、南部オアハカ州で発生、全国に拡散している。