ノーベル化学賞に下村脩氏

連日の快挙、ノーベル化学賞に下村脩氏という記事より。

スウェーデンの王立科学アカデミーは8日、2008年のノーベル化学賞を、飛躍的に発展している生命科学の研究に不可欠な“道具”となっている緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見者で、米マサチューセッツ州在住の下村脩・米ボストン大名誉教授(80)ら3人に授与すると発表した。

またもや日本人がノーベル賞を受賞しています。ノーベル物理学賞の3人に続く4人目です。今度はノーベル化学賞です。

ノーベル化学賞は、2002年の田中耕一・島津製作所フェロー以来の5人目となります。

他の2人はいずれもアメリカ人で、1,000万クローナ(約1億4,000万円)の賞金は、3人で等分されるということです。

気になる授賞理由は「GFPの発見と開発」です。GFPは紫外光を当てると、その光を吸収して緑色に輝きだすタンパク質のこと。

下村氏は渡米中の1961年にオワンクラゲからGFPを発見、翌年、論文発表した。残る2人は、GFPを使ってほかの生物の細胞を生きたまま光らせたり、緑色以外に着色したりすることに成功した。

「標識」として、タンパク質の働きを生きたまま観察できるようになり、生物学や医学などの、幅広い分野で利用されているということです。

ノーベル物理学賞の受賞理由の「対称性の破れ」より分かりやすいですね。

下村脩は「(最初は)何の利用法もなかった。ここ10年間でGFPの応用が驚異的に発展を遂げたことに私自身も驚いている」とコメントしています。

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同じノーベル化学賞の受賞者で、理化学研究所の野依良治理事長(70)は「2008年は日本の科学界にとってゴールデンイヤー。日本の世相が暗い中で、多くの国民が受賞によって勇気づけられた」と語った。

下村さんの家族「いつかもらうと思った」

下村さんの妻明美さん(72)の姉、山根良美さん(75)は長崎市内の自宅で「脩さんはフルブライトで米国へ留学したころ苦労していた。いつか(ノーベル賞を)もらうと昔から思っていたが、功績が認められてよかった」と笑顔を見せた。

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退職後も、それまで使っていた実験器具を自宅に持ち帰り、裏山に育つ発光キノコを材料に新しい研究に挑み続けるなど、研究への熱意は衰えを見せない。

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下村脩博士がノーベル化学賞に輝く

美しいだけが取りえだったこの物質は、細胞を生きたままの状態で観察するための“標識”として広く使われるようになり、生命科学研究に革命的な進展をもたらした。その独創性と先見性は国際的に高く評価され、最高の栄誉につながった。