実はAppleは潰れかけていたという話

PC業界がAppleに学べることというコラムより。

福田氏は’93年からアップルコンピュータジャパンに所属し、その後、日本でのマーケティング能力を買われ、スティーブ・ジョブズ氏がAppleにCEOとして復帰した際に米Apple Computer本社のボードメンバーとして招集された人物。

福田氏というのは、初代の15型PowerBook(Titanium)とiPodを企画し、Apple Storeの基礎を作った人なのだそうです。現在は、「b-mobile」を販売している日本通信の最高財務責任者となっています。

この福田氏へのインタビュー記事ですが、これが面白い。

今の若い世代のApple製品ユーザーは、かつてAppleの手持ち現金が底を尽きかけ、ビル・ゲイツの出資に助けられたという話を聞くと驚くかもしれない。残り現金残高がわずかで運営資金が尽きるのを待つ状態だったという、嘘のような危機的状況を切り抜けた背景には、学ぶべき点が多く存在する。

NeXT買収、ジョブズのCEO就任、Microsoftによる出資、iMac、Mac OS X、iPod、Intelへの乗り換えなど、非常に興味深い話が続きます。

やばいやばいとは思っていましたが、まさか本当に潰れる寸前だったとは。そんな状態から建て直したジョブズを始めとしたボードメンバーは、本当に大変だったでしょうね。Appleフリーク必読です。

いくつかメモ。

・アメリオが辞めた頃は本当に現金がなくてまともな経営計画を立てる余裕もなし
・「Appleが潰れると困る会社はどこか?」がMicrosoftだった
・ジョブズは40〜50年というスパンの事業計画を持っている
・Intel採用も1997年のロードマップに存在していた
・現金を増やすために直販へと舵を切る
・iMacは、なぜ“iMacintosh”ではなく“iMac”なのか
・福田氏「この会社が最後、どのように終わるのか見てみようと思った」
・汎用コンピュータから特定の目的に使う専用機が主流になると読む
・VAIOのコンセプトをApple流にアレンジ
・PowerBook 15インチ、iLife、iPod
・iMovieはユーザの目的に合わせてシナリオを練り込んだ専用機ライクなソフト
・ジョブズはWindows搭載PCを超えるシェアを取ることに興味がなかった
・iPodの事業化に賛成していたのはジョブズと福田氏のみ