2023年6月8日のGoogleロゴは「知里幸恵」をモチーフにしたものとなっています。知里幸恵(ちりゆきえ)さんは北海道登別市出身のアイヌ女性です。1903年6月8日生まれで、生誕120周年を記念したロゴとなっています。
Googleロゴが「知里幸恵」に
Wikipediaによれば、知里幸恵さんは1922年9月18日に、わずか19歳で亡くなったそうです。短い生涯ではあったものの、著書「アイヌ神謡集」の出版により、絶滅の危機に追い込まれていたアイヌ伝統文化の復活の重大な転機をもたらしたことで知られているそうです。
若いアイヌの女性というと「ゴールデンカムイ」の主人公であるアシリパさんを思い出しますが、Googleでも「知里幸恵」の検索候補として「知里幸恵 ゴールデンカムイ」と表示されていました。
知里幸恵さんと「ゴールデンカムイ」で検索すると、マンガをきっかけにアイヌに興味をもった人へのオススメの書籍として「アイヌ神謡集」も紹介されている記事がありました。
▼『ゴールデンカムイ』監修者がおすすめ アイヌ文化を知る厳選12冊|じんぶん堂
アイヌ自身が初めてアイヌ語で書いて出版した本で、「神謡」と呼ばれるアイヌの物語が13編収録されていますが、知里幸恵自身のつけた日本語訳も大変美しい文章で、もう100年近く前に書かれた本でありながら、いまだに版を重ねて多くの人に愛読されています。
さらには、知里幸恵さんの物語は学習マンガにもなっていました。
▼北の大地に暮らす、アイヌ民族について知る! オススメ漫画5選- マンガペディア
アイヌの詩人を描いた学習漫画。知里幸恵は、アイヌ人で初めて旭川区立女子職業学校へ進学した。彼女はアイヌ語も日本語も堪能な才女。そんな幸恵は15歳の時に言語学者である金田一京助と出会う。幸恵は金田一と共に、彼女の一生をかけた作品を作り上げる。
知里幸恵さんは「アイヌ神謡集」を出版
知里幸恵さんは文字をもたないアイヌ語を文字にして残すべきだと勧められ、祖母から受け継いだ詩を日本語に翻訳し、アイヌの口承文芸を伝えたそうです。
知里幸恵さんは心臓病を患っており「アイヌ神謡集」を完成させた日の夜に、心臓発作のため死去しました。「アイヌ神謡集」は、多くのアイヌ人に自信と誇りを与えたということです。
北海道登別市には、知里幸恵さんの自筆のノートや写真、遺品が展示される「知里幸恵 銀のしずく記念館」もあるそうです。