実は水戸黄門がヤンキーだったという新解釈の旅物語「ヤンキー水戸黄門」や、フォラオが現代の日本に蘇るという設定の「ファラ夫」などを描いた、漫画家の和田洋人さんが、2021年7月18日に死去したことが発表されました。46歳の若さでした。
イブニング編集部から訃報が出ています。
「イブニング」で『ヤンキー水戸黄門』を連載中の漫画家・和田洋人先生が、7月 18日に脳出血等のご病気で急逝されました(享年 46)。
編集部一同、驚きと悲しみにくれております。
前掲作品の単行本第1巻発売直前でのご逝去で、これからのご活躍が期待されてお
りましただけに無念の極みです。
既に告別式等は遺族により執り行われているということです。
「ファラ夫」も好きで、ギャグのセンスが他の連載作品と違うと思っていたのですが、まさかの同世代だったとは。「ヤンキー水戸黄門」もイブニングで読んでいて、まさにこれからというストーリーの展開でした。しかも1巻の発売直前で‥‥。
2018年に【担当とわたし 打ち切り編〜『ファラ夫』の場合】 – コミックDAYS-編集部ブログ-という記事がありました。これを読むと、連載にたどり着くまでに大変な苦労をされていたようなんですね。
朝8時に家を出て仕事を終えるとだいたい毎日夜9時半に帰宅するんですよ。そこから朝まで原稿描いて2時間ほど寝てまた仕事に行く、という毎日だったので。家に帰ってから最初にするのは湯船に水を張ってそこに体を浸けるアイシング。まるで練習後のスポーツ選手みたいな。その生活を1年半続けてました。
おにぎり工場で働きながら「漫画を描きたくてこの業界に入ったのに、どうして俺はおにぎり仕分けの号令をしているんだ?」と再びマンガを描くことを決意し、ハードな生活を送り2ヶ月で20kg痩せたこともあったそうです。
「ファラ夫」は打ち切りになったものの「ヤンキー水戸黄門」で再出発したところですよね。「成功する、成功しない、どちらにしても自分がやり切ったと言えるまではやろうと」という思いで描き続けてきたとインタビューにはありました。
思い半ばは、やり切ったと言うことはできないかもしれませんが、漫画家として亡くなったのだな‥‥と思いました。でもまだまだ「ヤンキー水戸黄門」を読みたかったですね。
心よりご冥福をお祈りいたします。