FacebookがOculus Quest 2向けのベータ版アプリとしてリリースした「Horizon Workrooms(ホライズン・ワークルーム)」が、一部で話題です。これ、本気でVRオフィスを取りに来てますね。使えば使うほどに超優秀だということに気付かされます。
まずはこの動画を見ると「Horizon Workrooms」がどんなものかが分かりやすいです。
ちょっと未来を感じる動画でもありますが、これ未来じゃなくて、現在進行系で実現してしまっています。
ということで「Horizon Workrooms」はワークルームという名の通り、スタッフが介して作業‥‥主にミーティング・会議をしやすい環境を整えてくれます。ログインするとデスクに座っています。
デスクは円形だったり、両側から挟むスタイルだったり、はたまたホワイトボードをバックにプレゼンを聞く大学の教室のような配置があったりと選ぶことができます。
Oculus Quest 2を持っていない人は、外部のPCからウェブカム経由で参加することもできます(その場合は実写)。
PCのデスクトップを共有し、動画やウェブをみんなで見ることができます。その際に、標準機能ではまだ音がサポートされていないのですが(いずれサポートされると思いますが)、例えばYouTubeの動画を音付きでシェアするテクニックも開発されました。
逆にワークルーム内の映像を、YouTubeなどに配信するテクニックも既に開発されています。ニュースのスタジオのようなルームから、アバターによるライブ配信が可能です。
何が凄いって、会話をしていてほとんどタイムラグを感じないのですよ。Zoomなどのように、会話を待つ感じが一切なくて、本当にリアルで対面しているようにクロストークすることができてしまいます。
さらにリップシンクも優秀で、これまたアバターの顔を見ているとリアルに喋っているようです。さらにさらに、ハンドトラッキングも凄い! ほぼ指一本まで動きを捕捉しているので、手の動きもリアルです。会話の中でジェスチャーは重要なんですね(ろくろを回すとか)。
そして、ワークルームだったはずの部屋で飲み会を開始した我々一行は、凄い機能に気づいてしまったのです!!!
それが、デスクトップの環境を確認する機能です。
この黒い部分は、事前に自分のリアルの机のサイズ、位置と同期させる設定があります。ここにホワイトボードを表示して書き込むこともできて、その機能も凄いのですが、やっぱりデスクトップの環境を確認する機能ですよ。
その機能をオンにすると‥‥
なんと現実世界のデスクトップが透けて見える!
左からコントローラー、コップ、キーボードと並んでいるのが分かるでしょうか。仮想世界から現実世界を透かせて見ることができるし、なんならここに手を伸ばすと、すーっと指から先が徐々にCGからリアルの手への表示に変わっていくのです。
いやはや、この機能はちょっと驚きましたね。ずっとオンにしていれば、ずっとリアルの机の上が表示されたままです。ずっとコップが見えるんです。なんなら缶ビールが見えてても良いと思います。
掴んだり置いたりする時も、自分の手が表示されるので、倒したりこぼしたりすることもありません。
ヘッドマウントディスプレイをつけて飲み会をしていると、コップなどを倒すという事件が非常に多く「どうやったら倒さないか」みたいな感じで、コップの方に解決策を求めることが多かったのですが、まさかの「透かして見る」という解決策が提示されてしまいました。
みんなでお酒を呑みながら、YouTubeも見ながらわいわいダベる‥‥という、本当に中身のない会話、飲み会がひっじょーーーに楽しくできてしまいます。
ワークルームが置かれている場所の設定も、なんだか山の中の高級別荘という感じなので、やがてみんなで旅先で飲み会している気分に‥‥。
ベータ版ということで正式版も楽しみすぎますが、現状でも非常に完成度が高いです。Facebookが想定していない使い方をしているとは思いますが、会議だけでなくオンライン飲み会にも「Horizon Workrooms」は最強なのではないか説を唱えておこうと思います。
▼Oculus Questの「Horizon Workrooms (ベータ版)」 | Oculus