因縁の一戦というか、昨シーズンはいざこざのあったカードでもあるので、すっきりとした試合を臨んでいたのですが、結果はドロー。しかし、現時点での力量を計るには、良い試合となったのではないでしょうか。
同じようなタイプのサッカー、コンビネーションサッカーをするガンバ大阪との対戦となった訳ですが、予想以上に“やれた”のではないでしょうか。
お互いにディフェンスラインを上げ、非常にコンパクトなサッカーが展開されていました。
狭いスペースで細かいパス回しが展開されるのですが、それが失敗することなく、うまく繋げていくのも、普段の練習のたまものというか、フィンケ監督の手腕ですね。
山田直輝の惜しいシュートが2本あり、あれが決まっていればホームでの勝利を飾ることもできましたが、攻撃に関しては今後も引き続き課題ということでしょう。
土台作りのシーズンであることを考えれば、ここまでやれて、ガンバ大阪と五分で戦えたというのは収穫です。五分というか、数字だけみればむしろ上回っているんですよね。
ガンバ大阪を上回るポゼッションです。このあたりは狙い通りのサッカーでできていると言えます。
「サッカーはチャンスが多いからといって勝ち点を取れるわけではない」と闘莉王はコメントしたようですが、6月の中断期間があり、そこで恐らく攻撃に関して重点的に指導が行なわれることになるのでしょう。楽しみすぎます。
ここで紹介している以外の写真も見たい方は20090516 浦和レッズ v.s. ガンバ大阪 – a set on Flickrでご覧ください。
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2009年5月16日(土)14:04キックオフ・埼玉スタジアム
試合結果
浦和レッズ0-0(前半0-0)ガンバ大阪
入場者数:53,374人
私は監督としてこんなことを言ってはいけないかもしれませんが、引き分けたのにもかかわらず、今日の選手たちのパフォーマンスに関しては、非常に満足をしています。選手たちは今日、全選手がピッチから出るまで、非常に優れたプレーをしたと思っています。もちろん相手のチームのレベルも考えなくてはいけません。非常にレベルの高い、いいチームと対戦したと思います。
ただ、悔いが残るのは得点を奪えなかったこと。G大阪西野監督の「強さがない」という浦和の印象を伝え聞くと、フィンケ監督は「同業者の方(西野監督)には次回アウェーで対戦するときに、うちの若手も決定力があることを証明できればと思います」とやり返した。
パスサッカーに翻ろうされた。だが、この日は相手のお株を奪うパス回しを浦和が披露し、試合の主導権を握った。GK都築は「フィニッシュまでもっていければ良かったけど、やろうとしている『つなぎ』はできた」と、試合内容に満足していた。
「浦和はうまくなったが、強さは感じなかった」敵将・西野監督は余裕すら漂わせた。原博実日本サッカー協会強化担当技術委員長(50)も「ドローで十分という戦い方。ホームで絶対勝つという姿勢が欲しかった」物足りなさを口にした。
フィンケ監督はご満悦だ。自慢のパスサッカーでボールを支配し、敵の2倍のシュート10本を放った。昨年の公式戦3敗1分けの強敵に対し、新生レッズをアピール。しかし、結局は勝ち点1。G大阪・西野監督に「うまくなった感じはあるが、強さはなくなった」と見下された。
▼レポート:G大阪のポゼッションをねじ伏せてみせた浦和。0対0決着には様々な思いが渦巻いた。
それぞれの立場による発言だけに、ひとつの正解を求めることはできないが、相手チームの“強さ”にあえて疑問付を付けた日本人監督、あくまでも前向きで恐れ知らずな若手、勝ち試合を落としたことを心底憂うベテラン、自らのチームの成長に満足感を示すドイツ人指揮官と、試合後に明かされたそれぞれの心境はまさに三者三様に描かれることとなった。
▼【J1:第12節 浦和 vs G大阪】試合終了後の各選手コメント
●山田暢久選手(浦和)
「お互い決定的なチャンスをモノにできず、こういう結果になったが、ポイントを取るための戦いだし、あとはやっぱりゴールが欲しかった。
(右サイドの攻めについて)本当にいい流れのなかで上がることができたし、ああいう仕事がこれからどんどんできるように頑張っていきたい」