3Mの家庭のお掃除用品シリーズであるスコッチ・ブライトから「キッチン用まめ型スポンジH」という新製品が発表されました。これはキッチンの見た目にこだわる人向けの、持ちやすさにこだわったまめ型の形状を特徴とするキッチン用スポンジの新製品です。新製品発表会で聞いた開発のこだわりを中心にレポートします。なお発売日は2017年8月28日です。
キッチンは人に見られたくないけれどオープンタイプが好みという難しさ
まず新型のキッチンスポンジの開発にあたり行われた意識調査のデータです。
「キッチン用まめ型スポンジH」は、キッチンの環境や消費者の意識も考慮して開発された商品なのですが、キッチンは人に見られたくないという意識は年々上昇しているのだそうです。
特に30〜50代でその意識が強いのですが、一方で日常生活で便利なキッチンのタイプはオープンタイプ(非独立タイプ)のため、見られたくない人が増えているのに見られる環境が増えているということでした。
一方で見られたくない場所であるはずのキッチンは、人の家に行くとついつい見てしまう場所の上位にランクインしています。
キッチンは見せたくなくても見られる場所になっており、そのため3Mではスポンジにもデザイン性が必要になってくるだろうという考えに至りました。
キッチンスポンジはもちろん機能も重要
また当然のことでもありますが、スポンジに対するニーズは各年代で性能を求めていることも改めて明らかになっています。
現状として、一般的なスポンジでは取れないままになっている汚れも多いということもありました。
キッチンスポンジに求められるデザインと機能
こうしたことから、3Mのスコッチ・ブライトではキッチンスポンジに求められる要素を、見た目で選ぶ人が意外と多いということを前提に以下のように検討しました。
・すっきり汚れが落とせる
・持ちやすくて洗いやすそう
・明るい色合い
・形がかわいい
ここから誕生したのが「キッチン用まめ型スポンジH」です。
「キッチン用まめ型スポンジH」の特徴とは?
かわいい見た目として「キッチン用まめ型スポンジH」はレッドとイエローの2色展開となりました。これまでにも汚れ落ち性能の高い製品はありましたが、どうしても暗い色のものばかりでした。
後から説明があったのですが、このレッドやイエローといった発色をさせるのも簡単ではなく、かなり開発者が苦労して調整をしたのだそうです。暗い色は出しやすかったということなのですね。
さらに機能面では汚れ落ちすることに加えて、持ちやすさにこだわったまめ型が採用されています。
これは実際に女性に粘土を握ってもらい、形状を検討した結果、小さめのまめ型が最も握りやすいということに辿り着いたということです。まめ型は握りやすいだけでなく、右利きでも左利きでも使いやすい形状とのことです。
実際に焦げ付いた鍋を「キッチン用まめ型スポンジH」を使って洗ってみるという体験もさせて頂いたのですが、キレイになりっぷりに驚きの声が上がりました。女性でもそんなに力を入れることなく、焦げ付きを落とすことができました。
汚れ落としが好きな男性がハマると、この通りピカピカになりました!
まめ型スポンジのパネルディスカッションで得た豆知識
最後に、家事アドバイザーの藤原千秋さんと3Mのスポンジ博士によるパネルディスカッションが行われたのですが、ここで得られた豆知識が良かったので、ぜひ最後までご一読ください!
藤原:スコッチ・ブライトといえば黄色と緑。
博士:1960年代から発売している製品でグッドデザインでロングライフデザイン賞も受賞している。
藤原:オススメポイントは持ちやすいこと。汚れが落ちる、泡立ちがよく水切れもいい。
博士:こびりつき汚れも落とせて、一家に一個あると便利だと思う。
藤原:手の小さい女性には持ちやすい。右手でも左手でも持ちやすい。子供もこのサイズが持ちやすいと言っている。1人左利きの子もいるが、違和感なく使えている。弾力が強くなく食器の形にあわせ、折ったり曲げたりとがらせたり洗いやすい。
博士:握りやすさ使いやすさはこだわり抜いて開発した。女性の手のデータというのもあるが、実際に粘土を握った形で、どこに力が入るか、どこにフィットするのか、といったことを解析することで、指の力で均等に伝わるのが今回の形の特徴。
不織布は新たに開発している。スポンジは従来と変わらない。フィットすることで握った時に柔らかく感じる。焦げの落とせる力、汚れ落とし力は以前と同じパフォーマンスを有している。
実は色を明るくするのは大変。開発において色もポイントだった。オープンキッチンに置いてもかわいく見えるように。緑を赤に変えただけではと思われそうだが、材料の選定から工法を工夫して色合いを出すことができる。ポップな色合いを出すのが難しい。工場に住み込みに近いかたちで色を出すことができるようになった。点数は120点をつけたい、胸を張って使って頂ける製品を作れた。
藤原:どのように手入れすると傷みにくく衛生的に使い続けることができるのか?
博士:汚れや洗剤をきれいにすすぎ落とし、風通しのいいところで乾燥するというのが長持ちさせる基本的な使い方。消毒といった話もあるが、熱湯消毒をオススメ。90度の熱湯を5秒ほどかける。その後、水で冷ます。熱湯だけだとヤケドしてしまう場合がある。(煮沸消毒は?)100度以上でグツグツ煮込むとスポンジが劣化してしまう。煮沸消毒は控えて欲しい。
藤原:漂白剤をつけこんだり日光消毒したいという人もいるが?
博士:基本的には薬品や天日干しはスポンジが劣化してしまう。
藤原:スポンジ除菌の洗剤をもみこむのは?
博士:スポンジのいい状態を保つにはすすいだ後に乾かすことを推奨している。
藤原:朽ち果てるまで使っている人もいるし、衛生面を気にして週に一回交換する人もいる、どのくらいで変えるのが正解?
博士:家庭によって変わるが、スポンジの状態としては汚れがついていたり裂けていたり、不織布が毛玉になっているような状態は取り替え時期。衛生的に使うためには3週間〜1ヵ月を目安に交換。
Q 不織布を少し変えたということだが、色を変えるために配合を変えた?機能的には?
A 機能的には変わっていない。
Q スポンジの交換の時期に関して。ファミリーと一人暮らしなどの差があっても?
A 必ず3週間ではない。家庭の食器の枚数などにもよる。不織布の毛玉は洗った量に関わってくる。
Q 衛生面を考えると見た目がきれいでも1ヵ月で変えた方が?
A 菌というよりはヘタったら。
Q お皿を洗った後に同じスポンジでシンクを洗っても良いのか?
A 使用上の注意としてシンク用には推奨していない。別の商品がある。できれば使い分けた方が良い。傷がついてしまう可能性がある。
Q 干し方は?
A できれば設置する面積が少ない方が良い。できるだけ水が切れるように。