「煮詰まる」の本当の意味はナニ?

「ぶぜん」=「腹を立てている」?という記事より。

文化庁の2007年度国語に関する世論調査で「ぶぜん」や「げきを飛ばす」の意味を取り違えたりする人が7割に上った。

16歳以上の3,400人を対象に全国で実施され、約2,000人が回答した調査結果だそうです。

「ぶぜん」の意味、分かりますか? 「ぶぜんとする」とか使いますけど「腹を立てている様子」は誤りで、なんと70.8%が間違っています。

ええ、ぼくも「腹を立てている様子」だと思っていました。ブスッとしている、みたいな。

正解はYahoo!辞書 – ぶ‐ぜん【憮然】によると、

失望・落胆してどうすることもできないでいるさま。また、意外なことに驚きあきれているさま。

となっています。

「げきを飛ばす」は「元気のない者に刺激を与えて活気づけること」と間違えている人が72.9%ですが、こういう国語力を問う問題にはよくでてきますね。

Yahoo!辞書 – 檄(げき)を飛ば・すによります、

自分の主張や考えを広く人々に知らせる。また、それによって人々に決起を促したりする。

となっています。励ますのではなく、主張するのであります。

タイトルにした「煮詰まる」は「議論が行き詰まり結論が出せない状態」と間違ったのが7割程度だそうです。えっ、違うんだ!

と思ったのですが、よくよく考えると煮詰まるのは凝縮されることなのです。

Yahoo!辞書 – に‐つま・る【煮詰(ま)る】にある通り、

討議・検討が十分になされて、結論が出る段階に近づく。

ということなのですね。

「うーん、なんだか煮詰まってきちゃったよ」という人がいたら「良かったね!」ということですね。

日本語、難しい。

そういえば、2004年に「げきを飛ばす」誤解7割というエントリーを書いているのですよ。「憮然」のことはすっかり忘れていた!

記憶、難しい。