10年ぶり改訂…「広辞苑」【キャバクラ】落選のワケという記事より。
東大名誉教授で国語項目を統括する山口明穂氏に、上野さんを含む3人の男性編集部員の計4人で行われた採用会議で、「キャバクラ」は、一度は採用する流れになった。しかし、試しに書いた原稿の内容が、〈若い女性が酒で接待するところ〉。
「広辞苑」改訂のために約10万語が収拾され、そのうち採用されたのは1万語。
見送られたものの中には「キャバクラ」「萌え」「できちゃった婚」「イケテる」「イナバウアー」「クールビズ」「みたいな」「ワンコイン」などがあったそうです。
特に「キャバクラ」は新語として加えるかどうかで、編集部内で大論争になったのだとか。
「若い女性が酒で接待するところ」という原稿に、
「だったらスナックだっていいじゃないか」「大体キャバレーとクラブの違いは何なのか」「クラブというからにはキャバクラは会員制なのか!」
と、会議は大紛糾。
山口教授に「誰も行ったことはないのか」と指摘されるも、一同「ごめんなさい、ありません」と頭をかいたそうです。「広辞苑」編集部はとても真面目な人たちです。
そこで‥‥
百聞は一見にしかずと一番若い20代後半の編集部員が「そんなのお金くれれば僕が行きますよ!」と名乗りを上げたものの、「おまえに出す金はない!」と却下された。
「おまえに出す金はない!」に思わず、飲んでいたロイヤルミルクティーをふいた。
そして「そこまでして載せる項目か?」と冷静さを取り戻し、結局、採用は見送ることになったということです。
ちなみにキャバクラ – Wikipediaによると、
キャバレーのような明朗な時間制料金で、クラブの高級感を合わせ持つことを意図している
と解説されています。
「広辞苑」の人はまずスナック、キャバレー、クラブ、そしてキャバクラに行ってみるべき。そして違いを身を以て知ってみるべき。
そうすれば、次に改訂される「広辞苑」には間違いなく「キャバクラ」が加わることと思います。