2018年6月より全面禁煙となった「串カツ田中」ですが、2018年12月の売上高は前年同月比113.7%と2桁増となり、禁煙による売上の落ち込みはなかったことが明らかになっています。決算で見えた、串カツ田中「全席禁煙」戦略の成否という記事になっていました。
既存店売上高は、禁煙を開始した18年6月には前年同月比97.1%と前年を割り込んだが、7月には101.9%に回復。直近の12月は同113.7%と2ケタ増になった。
売上増となったのは、全面禁煙になることで、ファミリー層の来店が増えたことによるもののようです。
18年6~11月の来店客の比率では、「会社員・男性グループ」の客が24.1%と前年同期比で7.0ポイント減少したのに対して、「家族」での来店客は20.8%と同7.5ポイント増えた。
「串カツ田中」は自分で焼けるたこ焼きを導入するなど、もともと子供向けに力を入れており「休日には、来店客の4割を家族客が占める」という状態にありました。
ただ、平日も全面禁煙にするのはある種の賭けもあったのではないか、とも思いますね。結果としては、客単価の前年割れは続いているものの、ファミリー層が増えることで客数が増え、売上高が押し上げられたそうです。
「5年後、10年後の成長を見通せば、家族客に安心して来てもらえる店づくりの方がはるかに重要だ」という社長のコメントもありますが、一方で少子化の心配もありますし、同業他社も全面禁煙に追従してきたら‥‥という心配もあるにはありますが、そこは「串カツ田中」には戦略があるらしいです。
というのは、子供の頃から食べてもらうことで「串カツ田中」が懐かしい味になるというのですね。子供の頃に食べた串カツの味が、舌に刷り込まれる、と。そうなると家族ができてからも、子供を連れて「串カツ田中」に戻る確率が高くなる、と。
ファミレスのような居酒屋は全面禁煙しても問題ないでしょうが、そうでない居酒屋にはファミリー層を取り込んでいく戦略というのは難しさもありますね。
「串カツ田中」って、普通に食べ放題コースがあるのはご存知でしたか!?
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