cheeroという、モバイルバッテリーで大変に有名なメーカーがあります。そこのマーケティングを担当しているぴちきょさん @pichikyo という女性がおりまして、彼女自身も自分の会社を持ちラクニというiPhoneケースを作り、宣伝活動を行ないバリバリと売ってもいます。
そんなぴちきょさんとTwitterで、途中からnote本の共著者でもあるまつゆうも加わり、昨今のインフルエンサーによるステマ問題についてやり取りしている中で、不意に生まれ落ちたキーワードが「インフルメーカー」でした。
「インフルメーカー」の生まれた経緯
その時のツイートはこんな感じでした。
純粋にプライベート(自分の仕事も現地でこなしたけど)で友人と出た旅に「なんの #PR 案件なの?」と複数人から聞かれたのが印象的だった。いつの間にか「ブロガーやライターや漫画家が動いて発信する=裏でお金が動く」図式になっている。
— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
それだけ疑心暗鬼になってることなのよね多分‥‥
— コグレ|note本発売中[ブロガー:旅と酒とガジェット] (@kogure) December 16, 2019
広告主と代理店とインフルエンサーと芸能人がつくった「バレなきゃステいいじゃん」文化の罪深さよ…
— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
時が経つと何度でも繰り返されるからやはり法律で‥‥
— コグレ|note本発売中[ブロガー:旅と酒とガジェット] (@kogure) December 16, 2019
わたしも法で縛った方がいいと思うなぁ
— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
忘れちゃうからねぇ
— コグレ|note本発売中[ブロガー:旅と酒とガジェット] (@kogure) December 16, 2019
わたしも、プライベートで行ったハワイで、なんの仕事?って聞かれた。
— まつゆう*@note本発売中! (@matsuyou) December 16, 2019
まつゆう*ちゃんは.. たしかに聞かれそうで大変
— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
ぴちきよちゃんだって聞かれるやろぉ?
— コグレ|note本発売中[ブロガー:旅と酒とガジェット] (@kogure) December 16, 2019
ぴちきょさんただのメーカーでインフルエンサーちがうからそんなに聞かれへん
— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
ちょっと待って!インフルメーカーやん!新しいやん!
— コグレ|note本発売中[ブロガー:旅と酒とガジェット] (@kogure) December 16, 2019
インフルメーカー!!!!!
#インフルメーカー— ぴちきょラクニ/財布iPhoneケース (@pichikyo) December 16, 2019
インフルエンサーではなく「インフルメーカー」です。インフルエンサーが商品を売るのとも、ちょっと違います。
「インフルメーカー」とはなんなのか?
まだまだおぼろげな「インフルメーカー」という概念ですが、ぴちきょさんが「インフルメーカー」だと感じたのは、自分たちで製品を開発し、在庫リスクを負いながら販売していく中で、いかに商品力を高めていくか、という点において主に社長が中心となって、ネットの情報発信をうまく活用しているイメージがあったからなのです。
ぴちきょさんはTwitterはもちろんのこと、ブログやnoteも執筆しています。関係ないことも書いているようでいて、ちゃんと会社の製品に繋がるような導線も意識して書かれています。
このことは、春先にフューチャーショップの「脱広告依存!!集客できるブログ・SNS・PR…新しい時代のモノの売り方とは?中小Eコマースのメディア戦略を考えよう」というセミナーに登壇した際に、彼女自身の流儀としてまとめて語られていたネット戦略が非常に印象深く残っていました。
一方で、熱狂的なファンのいる製品が開発できれば、メーカーもインフルエンスを持ちえるでしょう。そういう意味での「インフルメーカー」ということも言えるかもしれません。
個人が影響力を持つインフルエンサーではなく、あくまでもメーカーが、商品を中心に据え販売していくための影響力を高めていく「インフルメーカー」という考え方は、これまでにも実践してきた小さな会社はあったかと思いますが、概念としてあぶり出すと、より向かう先が見えやすくなるのでは‥‥と思い、アイデアの出発点として、こんなブログの記事を書いてみた次第です。
他には、パッと思いつくところでは「サクラスリング」というカメラストラップを開発、販売している杉山さくらさんや、液晶保護フィルム開発に命を燃やし、燃やしすぎてTwitterやnoteが独特の雰囲気になっている「ミヤビックス」のM谷社長も「インフルメーカー」ではないでしょうか。
余談ですが、たまにネーミングの神様がやってくることがあり例えば「ネタフル」も完全に造語なのですが「インフルメーカー」も完全に会話の中で”降って”きました。目の前(モニターの向こう)で実践している人がいたからこそ、インスピレーションがビビビビときたのは間違いありません。