iPhone4Sがとどめ、国内携帯端末メーカーの最終章(1)という記事がありました。「iPhone4S発売から2週間、他社のスマートフォン(スマホ)はいっさい発注してない。特に国内メーカーの端末は惨憺(さんたん)たる状態ですよ」と。
国内市場の直近のシェアは1位シャープ(24・7%)、2位富士通東芝モバイルコミュニケーションズ(19・1%)と国内勢が続き、アップル(12・1%)は3位にとどまる(11年4~6月、IDC調べ)。しかし、iPhoneがKDDIにも解禁されたことで、「アップルが国内メーカーのシェアを奪い、首位に立つことは確実」(IDCの木村融人シニアマーケットアナリスト)だ。
iPhoneが人気の理由として「端末や豊富な専用アプリの魅力」だけでなく「料金も特別に安く設定されている」ということが挙げられています。
魅力的な製品の料金が安ければ、確かに売れると思うのですが、魅力のない製品が安いのであれば、それはタダの安売りになってしまいますしね。iPhoneならでは、なのかなという気もします。
9月末に行われたKDDIの秋冬モデルの新製品発表会。田中孝司社長が意気揚々と最初に掲げた機種は、台湾HTCのスマホだった。KDDIではこの秋冬、全9メーカーのうちの半数を海外メーカーが占めた。09年には英ソニー・エリクソンの1社のみだったが、スマホブームで海外勢が流れ込み、わずか2年間で競争環境は一変した。
iPhoneだけでなく、普通に海外メーカーが増えているのも国内メーカーが苦境に立たされている理由となっています。
とはいえ、本当の理由は「通信事業者がメーカーに事前に要望を投げ、それに基づきメーカーが端末を開発」という、従来のシステムに問題があったのでしょうね。
端末の開発は発売の1年程度前から進められるが、その間、市場では急速なスマホへのシフトが発生。国内メーカーが1年かけて開発した従来型の端末は時代遅れとなってしまったため、通信事業者は買い取る端末数を減らし海外メーカーのスマホを選んだ。
「スマホに出遅れたのは通信事業者のせいでもある」という国内メーカー声も紹介されていますが、消費者の声を聞いてこなかったツケなのでは、とも思います。
日本のメーカーからもスマートフォンがいろいろ登場していますが、結局のところ、端末をアップデートするとか、アプリで拡張するとか、そういう部分には力を入れずに、液晶が大きくてキレイとか、専用アプリがあるとかやっていると、これまでの“ガラケー”と言われるものと本質的には変わらないのかな、と思います。
端末の継続性がないと一世代限りになってしまって、次にもっと良さそうなブランドの端末があれば、簡単にそちらに乗り換えてしまうと思うのですよね。iPhoneを使っていると、iPhoneからは離れられないじゃないですか。
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