お恥ずかしい話ですが、2017年11月23日未明に入手したばかりの「iPhone X」を紛失してしまいました。落としてなくしてしまったのだと思います。飲み歩いたお店に戻ったり、六本木の交番に届けたりしましたが、現時点では見つかったという報告はありません(電話して確認したところ見つかったら連絡を貰えるそう)。
もしiPhoneを落としてなくしてしまった、紛失してしまったという場合に何ができるのか。実際の自分の体験談としてまとめておきたいと思います。紛失や盗難を絶対に避けることはできないませんが、万が一のために備えておくことはできます。
「iPhoneを探す」は絶対にオンにしておこう
iPhoneのiCloudには「iPhoneを探す」という機能があります。これはリモートで位置情報を確認したり、拾ってくれた人にメッセージを表示する紛失モードの設定をすることが可能です。
iPhoneの設定から「iPhoneを探す」をオンしておき、PCのウェブブラウザーからiCloudにアクセスして端末の位置情報を取得することができます。
ぼくのiPhoneも「iPhoneを探す」で行方を追いましたが、端末の電源が切れているようで、ずっとオフラインのままでした。しかし、23日の夕方と深夜にそれぞれ電源が入り、都内の某所にあるらしいことが分かりました(二度とも表示された位置情報は同じあたり)。
iPhoneはPCからiCloudにアクセスして、紛失モードにしてあります。これでiPhoneが電源がオンになった際に紛失モードに切り替わっているはずで、拾った人へのメッセージを表示するとともに端末のロックがかかります。電話をもらえるか最寄り交番に届けてもらうようメッセージを表示しています。
ここで表示するメッセージ内容ですが、
・預かって頂いてありがとうございます
・連絡をくれたら謝礼を支払います
・GPSで位置情報を把握しているのでお手数ですが交番に届けてほしい
など、様々なパターンがあることを教えて貰いました。謝礼のために連絡してくるだろうかと思ったのですが、それで戻ってくるケースもあるということです。ぼくも戻ってくるなら謝礼を支払いたいです。
あとは拾ったのが日本語の分かる人だけとは限らないので、英語のメッセージも良いのでは、というアドバイスもありました。
iCloudには「iPhoneを消去」という機能がありますが、これはリモートでiPhoneのデータを全消去する機能です。ただし、これを実行すると「iPhoneを探す」が使えなくなるのと「紛失モード」のメッセージが表示されなくなるようなので、最後の手段と考えた方が良さそうです。
以前、タクシーにiPhoneを置き忘れてしまったことがあり、その時も「iPhoneを探す」でタクシー会社に保管されていることが判明したことがありますし、iPad紛失から「iPhoneを探す」アプリ利用しての保護までの流れという記事のように、実際に「iPhoneを探す」でiPhoneが見つかっている人が他にもいます。
もしも悪い人に拾われた場合に転売の恐れもありますが【悪用可能?】拾ったiPhoneを売ったり使うことは出来るのか?などを読むとシリアルナンバーから特定されるため、あまり得策ではないようです(それでも転売されてしまうマーケットもあるかもしれませんが)。
「iPhoneを探す」がオンになっていると、アクティベーション時にApple IDとパスワードが必要にもなります。それでiPhoneを譲渡する際には必ず「iPhoneを探す」をオフにする必要があるのですね。
>>iPhone、iPad、iPod touch を紛失したり盗まれたりした場合 – Apple サポート
「Apple Pay」はどうなる?
Apple Payで支払いに使用しているiPhoneだとクレジットカードの登録が心配ですが、紛失モードにすると自動で使用停止になっていました。
さらにリモートでカードの削除も可能です。改めて再追加できるので、こちらは削除してしまった方が安心でしょう。
SIMカードはどうする?
ぼくはSIMフリーのiPhoneを使用していました。キャリアはIIJmioです。回線停止すると連絡が取れなくなる可能性もありますが、iPhone Xは戻らないと諦めて新しいiPhoneへの移行を早めるためにも、SIMカードの再発行を依頼しました。
>>音声通話機能付きSIMカードを紛失しました。 | IIJmio
手数料がかかりますが、SIMカードの再発行自体はウェブで可能です。急ぎの場合はBIC SIMカウンターで即日発行してもらえるようです。
その後:再発行手続した様子を【IIJmio】SIM再発行の手続きから届くまでという記事としてまとめました。
Apple PayのSuicaはどうなる?
先述しましたが、Apple PayのSuicaはリモートで削除することが可能です。再発行して新たな端末に登録することができます。
>>Suicaを利用している端末(iPhone/Apple Watch)を紛失しました。 | Suica Apple Pay よくあるご質問
>>Suicaの再発行とは? | Suica Apple Pay よくあるご質問
Suicaを削除するとサーバ退避の状態となっているようです。
>>ビックカメラSuicaカードを調べる
その後:
iPhone 7 PlusをiCloudから復元し、WalletからSuicaを追加しました。
残高もそのまま追加することができました。これは簡単で安心です。
LINEはどうする?
端末の引き継ぎというと心配なのがLINEです。元の端末がない場合の引き継ぎはどうするのかと思ったのですが、メールアドレスとパスワードが設定してあれば問題ないようです。
>>元のiPhoneがなくても、iPhoneでLINEを引き継ぐ方法!
「LINE Pay」を使用している場合は、新しい端末で電話番号でLINEを認証するまでは使用不可となります。カード単体でも利用できないので注意が必要です。
その後:
新しいiPhoneに引き継ぎをしてみましたが、ほぼうまくいきました。【LINEの引き継ぎ】iPhone紛失時はどうなる?という記事をご覧ください。
iCloudのバックアップは必ず利用しよう
iPhone Xをなくしてしまった金銭的・精神的なダメージは大きいのですが、それでも新しい端末があれば復活できるという少しの希望があると思えるのは、iCloudでバックアップしていたからです。確認したところ最新のバックアップは2017年11月21日なので、この時点までは復活することができます。
手動でバックアップしているとなかなかこうはいきませんので、iCloudでのバックアップは絶対にオススメします。iPhoneを落として紛失するだけでなく、不可抗力で壊れてしまう場合もあるかもしれませんので。
>>「iCloud」でiPhone/iPadをバックアップしておくと新しいデバイスへのデータ移行が簡単
警察署とのやり取り
まずなくした当日に六本木の交番に届けました。同日、昼間にそちらへ電話したところ届いていないとのことでした。もし届いた場合には連絡を頂けるそうです。
11月24日、地元の警察署へ電話で問い合わせをしました。まずぼんやりとした位置情報が分かっているだけでは警察は動くことはできない、とのことでした。さらに都内の落とし物はデータベースに登録されるので、都内であればどこかに届け出を出しておけば良いそうです。またスマートフォンの落とし物が見つかった場合には持ち主が分かれば連絡して貰えるとのことでした。
11月27日に追記:
紛失モードで「謝礼を支払う」という意思があることを伝えるも特に連絡はなし。その後、26日の夜、27日の未明にそれぞれ電源がオンになりました。電源が入らなければそのままにしておくつもりだったのですが、これで4回のオンラインがあり、位置もほぼ全て同じです。友人たちからのアドバイスもありGPSで示されている位置情報の最寄り交番に相談に行ってきました。GPSの指し示す住宅街の一角を、お巡りさんと確認してきました。
もし落とし物として見つかれば署に集められた後にキャリアで持ち主を確認するなどして本人に連絡がくるそうです。交番ではむしろ電源をオフにするよう取り決めされているため、その場で持ち主に確認はしないとのことでした。
仮にiPhone Xが落とし物として見つかったとしても、本人のもとに連絡がある、手に戻るまでにはかなりの時間がかかりそうなので、この段階でiPhone 7 Plusに戻る決心をしました(もしかしたら‥‥という望みはあったので)。
なお、交番への届け出に関しては本人の身元が聞かれるようなことはないので、もしなんとなく持ち帰ってしまったというような状態でどうするか悩んでいる人がいたら、さりげなく交番に持っていくことをオススメします。渡すだけで大丈夫ですので。さもないと、理由なく所持が長期に渡ると窃盗になってしまう可能性があります。
遺失物は各都道府県警察のウェブサイトから検索することができると教えて頂きました。【覚えておこう】遺失物(落とし物・忘れ物)はネットで検索できるをご覧ください。
iPhoneがない間はどうしていたか?
さて、買取査定に出していたiPhone 7 Plusが戻ったので復元中ですが、それまでの約5日間をどう過ごしていたかも書いておきたいと思います。備えあれば憂いなし、です。参考になれば幸いです。
週末を挟んで家にいることが多かったというのもありますが、基本的には自宅ではMacBookがあれば問題ありませんでした。幸いなことにMac用のLINEが使えるので、音信不通になってしまうこともありませんでした。
外出先で液晶画面にヒビが入ってお蔵入りしていた父のZenfone 5を使ってしのぎました。主に使用したアプリは次の通りです(いずれもデフォルトでインストールされていたもの)。
・Google Chrome
・Googleマップ
友人の多くがFacebookにいるので、Facebookメッセンジャーでの連絡も含めて、Google ChromeでFacebookにログインしておけば事足りてしまいました。Facebookメッセンジャーが使えるのは、緊急時の連絡インフラとしては非常に有用でした。
普段はメインで使用しているLINEも、端末を紛失したような場面では利用が難しくなります。LINEがセキュリティーに力を入れてくれているのは良い反面、こうしたトラブル時には何もできなくなってしまうのは怖いところでもあります。半年ほど前にもLINEにログインできなくなったことがあり困ったので、あまり依存しすぎるのもよくないと改めて考えてしまいました。
GmailにGoogle Chromeからログインしようとしたところ、iPhoneでの二段階認証と出て断念です。メールというシンプルなインフラですが、二段階認証が立ちはだかりました(出先だったのでそれ以上は調べず)。
Apple Payで便利だったモバイルSuicaも、オートチャージできるビックカメラSuicaカードがあったので問題なし。
乗り換えアプリがないため、久しぶりに駅で乗り換えを聞くという体験をしてしまいました。
Androidは補助、どちらかというとMacBookがメインでもあったので、テザリングができるというのも大事なポイントでした。
Anddoid端末があり、いきなりそれを有効活用することができたのは、使用しているSIMがIIJmioのもので、そこの「ファミリーシェアプラン」に加入していたからです。このプランでは同料金でSIMを3枚まで持つことができるのですが、ちょうど3枚目を余らせていたのです。そこでSIMフリー端末があれば、すぐにSIMカードを入れて使うことができたというわけです。
この時ばかりはSIMフリーにしていて、さらにファミリーシェアプランにしていてよかったと心底、思いました。
iPhoneを拾われた方へ‥‥
もしも六本木でぼくのiPhone Xを拾って下さった方のもとにこの記事が届いたなら、お手数ですが最寄りの交番に届けて頂きたく思います。保護して頂いてありがとうございます。電話番号までご連絡を頂ければ、お礼をさせて頂きたいくらいですが、直接の連絡がイヤだということでしたら、交番のほうまでよろしくお願いします(交番の前にポンと置いてきて頂くくらいでも良いです)。
昨日から自己嫌悪で消えてなくなりたいような気分が続いてますが、しばらくはこんな気持ちとなんとか付き合っていきたいと思います。全ては自分のせいですので‥‥。
追記:まだ完全に諦めたわけではありませんが、次に進むために【iPhone X】出会いから別れまでの記事まとめ【惜別】という記事を書きました。戻ってきたら奇跡という心持ちです。
iPhone紛失が誰かの勇気になっている
同じようにiPhone紛失してしまった人の勇気になっているようです。
コグレさんの痛手に比べたら交通費くらい…って何度も思いましたw
— コヤナギユウ (@KoyanagiYu) 2018年5月20日
この方は見つかって遠方まで取りに行ったのだとか。無くすことに比べたら交通費くらい、ということですね。分かります。
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