何かを検索した際に、情報をコピペしただけや、引用がメインで構成される低品質のコンテンツが上位に表示される、いわゆる低品質なキュレーションメディアの記事が検索上位に表示されることの問題解決として、Googleが日本独自に検索アルゴリズムの評価方法を改善したと発表しました。
Googleウェブマスター向け公式ブログで、日本語検索の品質向上にむけてとしてアナウンスされています。
今回のアップデートにより、ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。その結果、オリジナルで有用なコンテンツを持つ高品質なサイトが、より上位に表示されるようになります。
具体的にキュレーションメディアという名指しはされてはいませんが、主なターゲットとしているのはそうしたサイト群でしょう。低品質なのに、SEOに力を入れていたおかげで上位表示を実現したいたようなサイトは影響を受けているようです。
Googleは「日本語検索で表示される低品質なサイトへの対策を意図しています」と明言しています。
キュレーションメディア“狙い撃ち” Google検索、アルゴリズム変更の狙いでは、具体的に順位が下がったサイトとして次のようなサイトの名前が挙げられています。
旅行を扱う「RETRIP」、商品情報の「KAUMO」、健康情報の「カラダノート」、育児情報の「マーミー」など。
もともとは医療情報のWELQに端を発した問題でしたが、ようやくGoogleが本腰を入れて対策を開始した、といえるでしょう。
それにしても、上場を目指すような起業家たちが、なぜこぞってキュレーションメディアに参入していったのか。クラウドソーシングが手軽に利用できるようになり、安価に記事を量産できるようになり、そこにSEOの知識を投入し大量のトラフィックを集めて広告収入を得るというのは、手法としては再現性のあるものです。
実際にMERYなどのように高額に買収されるキュレーションメディアがあり再現性があるとなれば、そこにお金が流れるのは必然だったのかもしれません。
ただ、結果として出来上がったのはテキストをコピペしたり、要件を満たさずに写真を引用するだけという、遵法意識に乏しいメディアだったのは残念なところです。
今回のGoogleによる措置で、こうした流れに楔が打ち込まれることになると良いのですが。
■関連記事
▼Google、上位表示のみを重視したサイトを下位表示する品質評価を日本語検索に適用 -INTERNET Watch
この変更は、DeNAが運営するウェブサイトによる記事の盗用をはじめとした、キュレーションサイトの一連の騒動を受けた変更とみられる。
▼グーグル、検索結果の表示順変更 まとめサイト対策か :日本経済新聞
まとめサイトの中には検索結果で上位に表示されるような「検索エンジン最適化(SEO)」と呼ぶ技術を駆使し、必ずしも内容が充実していないページが上位に表示される場合があった。
▼Google、低品質サイトの評価を下げるアップデートーーキュレーションメディアなどが対象に | TechCrunch Japan
制作する記事は検索対策として「キーワード」や「文字数」を綿密に管理されているというものだ。記事の剽窃やリライト、つまり情報の書き換えを行うメディアも増加していた。