2022年8月16日のGoogleロゴは「津村紀三子」になっています。津村紀三子はシテ方観世流の能楽師です。1902年8月16日が誕生日で、生誕120周年を記念したロゴとなっています。
Googleロゴは「津村紀三子」
Googleの解説によると、男性中心の芸術であった能の世界の壁を取り払い、能楽界で最初に活躍した女性である津村記美子の120歳の誕生日を祝うロゴだそうです。
幼い頃から芝居が好きだった津村紀三子は、この頃の日本では能を習うことができても舞台には立てないため、伝統演劇の道を選びます。
しかし、17歳の時に津村紀三子は観世華雪に師事し、韓国・釜山で指導者としての地位を確立していき、19歳のときに初めて舞台を踏みます。
この公演のニュースが日本に伝わると日本の能楽協会に衝撃を与え、当時の能楽界は女人禁制とされていたため、津村紀三子は観世華雪から破門されてしまいます。
しかし、夢をあきらめきれない津村紀三子は1925年に帰国後、非公式に活動を継続。1939年に正式に能楽界へ復帰し、女性で初めて師範の免状を受けました。
その後、日本と韓国を往復しながら、自作の戯曲を書き、上演しました。後の世代の女性能楽師に道を開いた人物です。
津村紀三子は1974年4月12日に71歳で亡くなりました。