NTT東日本によるAndroid端末「光iフレーム(仮称)」の記者発表会に参加してきました。端末のレポートをお届けします。
「光iフレーム(仮称)」はNTT東日本が開発しているデジタルフォトフレーム型の情報端末です。WiFiでネットに接続し、USB/SDメモリカードスロットを有します。
ターゲットとしているのは20〜34歳のいわゆるF1層の女性で、調査によると最も購買意欲が強い人たちということです。そのため、そこをターゲットとした製品になっています。
OSにはAndriod 1.5を採用し、NTT東日本独自のUIになっています。直接、OSレベルにアクセスすることはできませんが、写真を共有できたりと開発段階のためかAndroidらしさも残っています。
タッチパネルは感圧式のためスタイラスも用意されていますが、指によるタッチでも違和感なく操作できたのに驚きました。
手に取った重さ、厚みもさほどではなく、置いてスタイラスで操作するというよりは、手に取ってタッチする方が使いやすいかもしれません。
コンテンツはプッシュ配信が可能で、トライアルでは以下のようなものが用意されています。
・ニュース(読売新聞)
・天気(ウェザーニューズ)
・乗り換え案内(ジョルダン)
・株価情報(インターストラクチャー)
・レシピ(ABC Cooking Studio)
・グルメ、地域情報(アクアキャスト)
・通販カタログ(凸版印刷)
・チラシ(凸版印刷)
・掲示板(読売新聞)
・カレンダー(アマナイメージズ)
読売新聞の掲示板というのは「発言小町」のことです。
乗り換え案内
カタログ
レシピ
発言小町
発言小町詳細
ウェブブラウザ
カレンダー
コンテンツはウィジェットという形で配信されますが、無料だけでなく有料課金も可能です。代金回収はNTTが行います。
電話料金と一緒に請求されることになりますが、現時点では端末の認証方法は未定とのことでした。携帯電話と同様にアナログな手法になる可能性もある、とも。
「光iフレーム(仮称)」ではウィジェットをダウンロードするための、独自のマーケットを持つことになります。
ウィジェット販売のメニュー
ウィジェットは既存のAndroidのものも理論上は使えるということですし、流用も可能ですが、画面サイズが違うため、そこは最適化した方が良いということです。
販売方法としては、コンテンツホルダーが会員向けに無償配布するという方法も考えられるそうです。読売新聞が有料ウィジェットを配布し、その会員向けに端末を無料で配布慰するという例が示されました。
これまでのデジタルフォトフレームというと、撮影した写真をスライドショーするにとどまり、電源が切られたままの人も少なくないでしょう。
しかし「光iフレーム(仮称)」ではコンテンツマーケット有することで、ゲームをすることもできるし、YouTubeで動画を視聴することができたり、ウィジェット次第ではツイッターのつぶやきをだらだらと流しておくことも可能です。
そして企業の参入を促す仕組みとして、課金システムも用意されていることも大きいでしょう。電話料金と一緒の請求であれば、購入する側も手軽です。
どうしてもLモードが思い起こされるのですが、Androidというオープンなプラットフォームの上に、誰でも参入できるオープンなウィジェットという仕組みを採用することで、もしかするとiTunes Storeのようなアプリ販売が成長する可能性もあるのでは、と思いました。
20〜30代の女性ではデジタルフォトフレームを購入しても良いと考えている人も少なくないらしく、単なる写真だけで終わらない「光iフレーム(仮称)」をそこに投入するのは面白いかもしれません。
名前も「仮」ですし、形状も変更される可能性があるみたいなので、そのあたりをどうするかが、けっこう肝になるかもしれませんね。
商売っ気のあるコンテンツばかりではなく、純粋にこうしたガジェットを楽しむことができる人たちをどう引きつけるか、というのポイントになったりするでしょうか。
トライアルは「WIDGET + DIGITAL PHOTO FRAME」より申し込むことが可能です。