「100ドルノートPC」は2006年後半に登場へ

あの100ドルノートPCが2006年後半に登場へという記事より。

MIT Media Lab理事長のNicholas Negroponteが、当地で開かれている国連のインターネットサミットで明らかにしたところによると、同氏の運営する非営利組織では現在メーカー各社と交渉を進めており、来年の2月もしくは3月までには最初の発注をかけることになるという。

開発途上国の子供たちに「100ドルノートPC」をというエントリーでお伝えしたNicholas Negroponteの「100ドルノートPC」が、初めて正式なデザインが披露され、2006年後半に登場する見込みとなったようです。「ゼンマイを1分間回すと白黒モードで最大40分の表示が可能になる」って凄い!

フォトレポートで実機を見ることができますが、ライムグリーンとイエローの筐体に、ハンドルとゼンマイがついていて、しかも電子ブックのような折り畳んで使うこともできて、これを持っているだけでハッピーになれそうです。子供たちの笑顔が目に浮かぶよう。

「この部分の判断が最も難しかった。明るいイメージを出したくてこのカラーを採用した」とNicholas Negroponteはコメントしてます。

とても素晴らしいプロジェクトですが、「約100ドルで製造する意志のあるメーカーを探して」ということからも分かるように、決してうまいビジネスではないんですよね。それだけに、

たとえば、ナイジェリア人の平均年収は1000ドルであるため、金に困った家庭が付与されたノートPCを処分するといった懸念がある

という問題もあるようです。Nicholas Negroponteは「とにかく絶対に流通市場を作らせないことだ」と言っていますが、需要は確かにあると思うので、市場を作らないための対策というのは絶対に必要かもしれません。

さて、OSに関してですが、

Apple ComputerやMicrosoftから出ているクローズドなものではなく、オープンソースのOS–おそらくはLinux–になると見られているという

と記事では書かれているのですが、CNET Japanのスタッフブログによると、中国政府がMac OS X無償提供のオファーを袖にした理由というエントリーが書かれています。

11月14日付のWall Street Journal(WSJ)紙は、MIT Media LabがMac OS X数百万本分を無償で提供するとのAppleからの申し出を断ったと報じたという。

Jobsがじきじきに申し出たものだけれど、結果的にはオープンなOS採用に至ったそうです。「Jobsのオファーは中国に関するものだけで、実際には中国政府の関係者が昨年にこれを却下していた」ということらしいです。

Macユーザとしては非常に残念な話ですが、中国だけというのが引っかかりますし、やはり今後のメンテナンスを考えるとオープンなOSの方が良い気がしますね。