2003 2nd 第11節 浦和レッズ V.S. 柏レイソル

1時間早く試合が行われている横浜の結果次第では首位になる可能性があるだけに、落とせない試合。ホームの利を考えても本当に落とせない。ナビスコ決勝、東京Vとの直接対決に向けて、間違いなく勝っておきたい。

ところで、田中、エメルソンという強力ツートップに加え永井と、レッズのFWは盤石のように思えるけれど、実は層が薄い。今日のように一人が出られなくなると、途端に心許なくなる。千島もレギュラーを脅かすまでには至らない。この部分は補強が必要だろう。もちろんフロントも動いているに違いない。外国人もいいが、現状では枠がない。

そこで岡野を神戸から呼び戻すというのはどうだろうか。外の空気を吸った経験は、きっとチームにも良い影響をもたらすはず。FWをやりたくて新天地を求めた岡野にとっても、現状は決して満足のいくものではないだろう。浦和に戻ってはどうだろうか。幸い状況を打破できる選手は、個人的には欲しいと思う。浦和の御家芸ともいえる快速FWには岡野はピッタリではないか。スリートップも面白いかもしれない。

一時、岡野がレッズに戻りたいと言っているという噂を聞いたことがあったのだが、真偽の程はいかばかりだったのだろうか。ぼくは、岡野を歓迎したい。「7」は岡野が一番よく似合う。

■試合観戦記

リーグ最小失点というだけあって、柏のディフェンスはガチガチだった。エメルソンも永井も、満足のいく仕事をさせてもらう事ができなかった。後半になればスペースもできるだろうと、前半は耐える展開となった。ハーフタイム中に、横浜が引き分けたことが分かると、スタジアムは一気に沸いた。自分たちの力で、首位になるチャンスが生まれたからだ。さらに、首位に立てば、確実に自分たちの力で優勝をモノにすることができる。

しかし、そうたやすくはなかった。リズムのつかめない永井に変え千島を投入するも、なかなか決定機は生まれない。主審のジャッジもあいまいな部分があり、不満も残る。さらに言えば勝ちにいかなければならないこの試合で、勝ち点1を意識し過ぎたのか、山瀬から長谷部への交代が残り5分という、仕事をするにはあまりにもキツイ時間帯であった。試合終了前10分くらいは確かに押していたが、やはりゴールマウスをこじあけるには至らなかった。掴めば届くところに首位があっただけに、残念でならない。今日の試合に限っては、勝ち点1を拾えて良かったとは、とてもじゃないが思えない。

田中達也がいないと攻撃が形にならないというのか。大きく崩れることはなかったが、ガチガチに引かれてしまうと打つ手なし、という印象が残ってしまった。ナビスコ杯に繋がる試合になっただろうか。鹿島は5バックで、守ってくるということはないだろうか。オフトに限っては決勝の舞台でスリートップという奇策に出ることはないと思うが、何かしらのサプライズなりがないと、簡単に鹿島も勝たせてはくれないだろう。現在の力は、鹿島より上位にいると思うが、経験ではまだまだ及ばない。選手たちは、リラックスして試合に臨めるだろうか。