シュート数が3本の浦和レッズが、シュート数12本の川崎フロンターレに1-0で勝利。しかもその1点は、高原が得たPKだったもの。
これで浦和レッズは、12試合負けなし(8勝4敗)。勝ち点26で単独首位をキープ、2位の名古屋グランパスとは勝ち点3差に。
■関連記事
0-0の後半16分、相手のゴールに背を向けた状態で左サイドのMF相馬からパスがくると、左足でヒールパス。走り込んだFW高原に絶妙のタイミングでパスを通して、PKを誘発した。
これでエンゲルス監督の就任後は8勝2分けと不敗街道を突き進む。いまだエース高原が2得点、PKを決めたエジミウソンがようやく5得点と、内容は決して満足のいくものではない。だが闘莉王は言う。「体を張って1―0というのはレッズらしい」と。
だが、見せ場はその一瞬だけ。本来の切れ、動きは陰を潜め、相手との競り合いでは倒れるシーンが目立った。
「前半からピンチもなかったし、チーム全体としていい攻めができていた。順位が近い(上位の)ところから勝ち点3を取りたかった。結果が出て良かった」
「ウオーミングアップで何かあれば代える」。闘将欠場時に備えてMF西沢が遠征に帯同。先発登録しながらも、試合開始直前まで出場を見極める異例の事態。まさに強制先発だった。
この日も3バックの中央に入ると、1対1の強さはもちろん、鋭い読みとカバリングでピンチらしいピンチは皆無。
浦和の藤口光紀社長は「彼はベンツ。スピードが出るほど重心がグググっと沈む。当たり負けしない」と絶賛。「峻希がいれば、右サイドの補強は必要ない」と中村修三強化本部長が言い切る逸材中の逸材が、ベールを脱ぐ。
鄭は「浦和DFのポジショニングの良さを感じた。(攻撃の)芽を摘むのがうまい。阿部さんはやりにくかった」と肩を落とした。