浦和レッズ・エンゲルス監督就任記者会見

電撃的なオジェック監督の解任、エンゲルス監督の就任から一夜明け、いろいろとニュースが出てきています。

浦和レッズのオフィシャルサイトにも、エンゲルス監督就任の記者会見の様子がPDFで掲載されています。

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藤口社長は、監督交代の理由に関して次のように語っています。

監督としての一番大きな仕事は、選手を気持ちよくピッチに送り出し、選手に踊ってもらう、思い切り暴れてもらうことだと思っております。それができなかったということです。練習を見ていましても、チーム状態が非常に重苦しいというところもありました。これはやはり環境を変えることが一番だろうということで、今回の監督交代となりました。

後任人事に関しては次のように。

(ブッフバルト監督から)オジェック監督になるときも、エンゲルスに監督としてやってもらおうかという話もあり、候補の一人でありました。今、託せるのはゲルト・エンゲルス、もう彼しかいない。

本当にゲルトがいてくれて良かった、と思います。監督経験もあるし、何より長く浦和レッズを見てくれていて、選手たちのことも理解している。こんな人材は他にいないでしょう。

そして藤口社長は、オジェック監督とのやり取りに関しては、

ホルガーとはフットボール仲間でありますし、今回これで契約を切ったからといって、喧嘩別れということではありません

とし、さらに「きっちり握手をして別れています」とも。

そして質疑応答です。

■これまでコーチとして選手と近い距離関係にあったが、監督となったことでそのスタンスは変えるのか?

エンゲルス監督「僕は選手から専門的な評価がほしい。選手と仲良くするのは全然問題ないと思います。だから、今日の朝から今までもそんなに変わってない(笑)。できるだけ、同じアプローチをしたい」

■選手に対し、今日の練習時にどのような話をしましたか?

エンゲルス監督「(中略)これから木曜日まで少し時間があるから、いろんなミーティング、いろんな話をしたいです。全体での話、あるいはひとりひとりとだったり、2、3人のミニグループだったり。たとえばディフェンスの選手ごと、オフェンスの選手ごと。いろんな意見を聞いていきたい」

オジェック監督のころは監督と選手の間に、意図して距離が設けられていましたが、180度の方向転換になりそうです。

選手との対話を重視していくのは、ギドと同じです。個人的には、浦和レッズの選手たちのメンタリティーを考えると、対話路線の方が合っている気がします。

「オフェンス的な選手も多いし、オフェンス的なサッカー、積極的なサッカー、情熱的なサッカーをやりたい」という言葉に期待します。

藤口社長は「サッカーというのは人間のやるスポーツです。人と人とのつながりです。一人が変わるだけでもガラッと変わることがあります」と語っています。

木曜日のナビスコ杯から、違う浦和レッズが見られると確信しています。

オジェック前監督ショックで電話出ずということで、プロである以上、こうした事態も想定してなくはないのでしょうが、まさか2試合で‥‥と本人は思っているかもしれません。

田嶋専務理事は異議「浦和ひどい」というコメントもありますが「たった2試合」での解任ではなく、昨シーズンから7試合も勝ち星に見放されていたんです。

この事態、ワシントンはどう思っているでしょうかね‥‥。

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