イブニングに連載されている介護マンガ「ヘルプマン」に出てくる、はすっぱなおばあさん妻夫木蝶子さんが、介護専門学生・北丈夫にいった言葉。
幸せってのはね‥‥自分の人生を他人に売り渡さないことさ
北丈夫がひょんなことから知り合った、同じ団地に住む一人暮らしのおばあさん小暮二三さんが、浴槽の中で腐乱死体で発見される。
北丈夫はその現実を受け止めることができない。息子夫婦と暮らしていれば、こんなことにはならなかったんじゃないだろうか?
自分には何もできなかった。これからどうすればいいんだ? と悩む北丈夫。
もう一度会って聞けるもんなら聞きてえよ!!
北丈夫は、小暮さんの昔からの知り合いだった蝶子さんを訪ねる。北丈夫の気持ちを察した蝶子さんはこう言う。
二三ちゃんは充分幸せだった。それが知りたかったんだろ?
息子夫婦と暮らせなかったに、どうして幸せと言えたんだ? そう思う北丈夫に、再び蝶子さんは言う。
二三ちゃんが選んだ人生だ
そして標題となる「幸せってのはね‥‥自分の人生を他人に売り渡さないことさ」に繋がっていきます。
幸せというのは人それぞれだと思いますが、残された者が思うのはいつも「幸せだったんだろうか?」ということなのかもしれません。
それで幸せだったのか?
何かもっとできることはなかったのか?
もっとしたいことはなかったのか?
決して答えのない自問自答ですが、
「自分で選んだ人生」であるならば、
確かにそれは「幸せ」だったに間違いありません。