屋根裏部屋のミッキー エピソード2

前作「屋根裏部屋のミッキー」の続編です。

秋から冬になる頃になってきた屋根裏の住人は、毎晩ではないけれども、しかし確実にやってきていました。しかも寒くなるにつれ、頻度が上がっています。

別段、大きな被害はないけれど、流石に昨日の明け方の騒動には驚きました。

ドタドタドタ!
バタバタバタ!

ごろごろごろー
ドタンドタンドタン!

6時頃に突然大きな音がなり響き、目が覚めました。思わず、寝室の隣のリビングにミッキーたちが落ちてきて暴れているのかと思うほどに大きな音でした。

入り口になっているところはあらかた予想がついているので、そろそろ完全に塞がないとな、と思いました。

それから3時間くらいして、完全に明るくなってからもまだ時折、屋根裏部屋でドタドタとやっています。だった天井をつついて追い出し、外でその姿を見てやろうと思いました。

細君がほうきで天井をつつき、ぼくが庭に出て息子と二人で監視します。なかなか出てくる気配がありません。

しばらく続けていると、足下をカサカサカサと通り過ぎる影。なぬっ!?

「はい、そこすみませんよ」とでも言っているかのように、素知らぬ振りして黒い影が移動していくではありませんか。しかもおしりフリフリ。

あっ! いたっ!

体長は30cm弱くらいでしょうか。その黒い影はすぐに家の影に消えてしまいました。

一応、その姿を見ることができたので、良しとします。

それから30分後。

何やら実家のビーグルが外に置いてある物置の下に向かって毛を逆立てて吠えているとの報。さっき、黒い影が移動していった方向です。

キタコレ!

息子が下を覗き込むと「おめめがふたつあるよ」といいます。

キタコレ!

とりあえず捕虫網を突っ込んでこますが、反応らしい反応はありません。そこで少し激しくガシガシやっていると、横から顔を出しました。

鼻筋が白い。これはハクビシン!

驚いているのか、あまり動きません。米袋を用意し、捕虫網の押し入れようとしますが、なかなかうまくいきません。

すると、うまいこと逃げ、細い道にスタスタと逃げてしまいました。しかし、すぐに後を追うと、スタスタスタとまたおしりふりふりしながら走っていくのが見えます。しかし遅い。猫のような敏捷性はありませんでした。

ということで、今回こそ本当に網でハクビシンをゲットだぜ!

米袋に移し、撮影した写真がこれ。

はくびしん

意外にかわいらしい感じです。

しかし、野生の動物を我が家で飼うことはできません。保健所や市役所など、関係各所な電話してみますが、29日のためどこもお休み。仕方がないので交番に連れていくことにしました。

米袋を携え、息子とてくてく交番までいきました。息子はおまわりさんに見せると言って、なぜかお気に入りのパトカーと消防車と救急車のミニカーをリュックに入れています。

交番では多少驚かれましたが「拾得物」として処理されました。「PC(パトカー)呼んで連れていって貰おう」という話になっていました。

かわいらしいけれど「持ち主が見つからなくてもいりません」というサインをして完了。帰宅。

屋根裏部屋には「ハクビシン」がいたことが判明しました。まだ残りがいるので、次なる対策をとりたいと思っています。