「ヤプー」作者と一時告白の天野哲夫さんが死去という記事より。
耽美(たんび)的な小説やエッセーで知られる著述家で、「戦後最大の奇書」とされる覆面作家・沼正三さんの小説「家畜人ヤプー」の著者と名乗り出たこともある天野哲夫(あまの・てつお)さんが11月30日午前7時7分、肺炎のため東京都内の自宅で死去したことが3日、分かった。
「家畜人ヤプー」を執筆した覆面作家・沼正三と名乗り出たこともある天野哲夫氏が、82歳で亡くなりました。
「家畜人ヤプー」は雑誌連載後、1970年に単行本が刊行され、ベストセラーとなった。白人女性が支配する未来の宇宙帝国で日本人男性が家畜として使役されているというSF小説。政治性と過激な性的描写で社会的な議論が起きた。
ぼくが「家畜人ヤプー」を知ったのは、竹熊健太郎「篦棒な人々」を読み、その中に「家畜人ヤプー」の出版プロデュースをした康芳夫氏がいたからなのでした。
沼正三 – Wikipediaを見ると、
天野哲夫は「沼正三は私です。しかし、私一人とも言えない。当時、『奇譚クラブ』の仲間で合言葉のようにして作りあげた、共同ペンネームなのです」とも、語っている。
ということで、本人が名乗ってもいろいろと議論が巻き起こったようです。家畜人ヤプー – Wikipediaにあらすじなどあります。
「家畜人ヤプー」は江川達也により、コミック化などもされています。