ついにAppleのAR/MRデバイス「Vision Pro」が正式に発表されました。まずは機能よりも3,499ドル(約50万円)という価格に注目が集まっているような気もします。
AppleはVR、メタバースといったキーワードを使わずに「Vision Pro」を空間コンピュータと定義し、既存のヘッドマウントディスプレイ製品と一線を画す戦略を取ってきました。
ヘッドマウントディスプレイデバイスの難しいところは、実際に装着しないとその臨場感を感じられず、言葉で説明するのが難しいところです。しかし、3,499ドル(約50万円)のデバイスとはどういったものなのか。
ハンズオンや分析など「Vision Pro」の関連記事をまとめてみたので、どういう製品なのか、少しでも感じ取れたらと思います。
「Vision Pro」関連記事まとめ
▼Apple Vision Proは「パーソナルコンピュータ」を再定義する | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)
筆者はこれまで、市販されているXRヘッドセットはほとんど試したことがあるが、Vision Proに近いものは1つとしてない。Vision Proの体験はそれほど驚異的で革新的だった。根本的には「ヘッドセットの形をしたMac」といっていいだろう。
すなわち、これはディスプレイデバイスの延長線上にある「ゴーグル」ではなく、新しいPCの姿である。今まで培ってきた技術をまとめ直して、新ジャンルとして提案したものともいえる。
▼ASCII.jp:ついに来たApple Vision Proは「なんとかR」じゃなくて「空間コンピューター」だった
Vision Proが目指すのはウェアラブルコンピューターで、Mac→iPhone→Apple Watchとパーソナルコンピューターを24時間365日肌身離さず持ち運べるようにしてきた流れの先に、Vision Proがあるのだなぁと感じた。
▼アップルは「Vision Pro」で賭けに出た。それが報われる可能性はある | GQ JAPAN
発表を聞きながら、ARやVRという言葉がまったく刺さらない人にとっては、Vision Proという端末の魅力はわからないのではないかと思い始めた。
▼約50万円、「Apple Vision Pro」の実物を見てきた 気になる本体の“仕上がり具合”(1/2 ページ) – ITmedia NEWS
日本では、約50万円というプライスタグから「高い」といわれているようだが、円安の影響(米国価格は3499ドル)もあるので、USの開発者たちにとっては、日本ほど大きな障壁ではないのかもしれない。
▼Appleがゴーグル型端末「Vision Pro」 メタバースといわなかった訳 – 日本経済新聞
クックCEOは「Apple Vision Proは空間コンピューティングを切り開く」と語っており、まさに空間上で様々な仕事や遊びができるコンピューターと位置づけているようだ。
▼Apple「Vision Pro」の発表に出なかった言葉 「VR」「メタバース」(1/2 ページ) – ITmedia NEWS
Vision Proは3499ドル(約48万8000円)という価格も話題だ。確かにQuest 3(7万4800円)の6~7倍という数字はインパクト大だが、空間コンピューターの開発キットと捉えれば不自然な値付けではない。
▼ASCII.jp:アップル初xRヘッドセット「Vision Pro」は噂通りの製品だった!(西田 宗千佳)
高性能なプロセッサーを搭載しているためか、エアフローを考えて上下に大きなスリットや穴が見える。これで効率的に冷やし、快適な使用感になることを期待したい。
▼アップルの「Vision Pro」は、「EyeSight」技術で周囲との調和を目指す | Business Insider Japan
誰かがVision Proユーザーに近づくと、ヘッドセットはその人を視界に入れ、同時に外部ディスプレーにユーザーの目を表示する。
大事なのは”スタンドアローン”であるかどうかなのだが、このあたりは基本的に有線接続をベースとしているものの、外付けのバッテリーを使えば最小限のケーブルで“半スタンドアローン”状態として、移動しながらの操作も可能となる。
▼さすがに約50万円は…… 「Apple Vision Pro」の廉価版は登場するのか? Proというネーミングの意図は(1/3 ページ) – ITmedia PC USER
Apple自身も約50万円という価格設定で一般に普及するとは思っていないだろう。まずはVision Proの優位性で開発者とアーリーアダプター層の心をつかみ、コンテンツを開発してもらうこと。
▼AppleがAR端末「Vision Pro」発表、新型チップ「R1」が超低遅延処理を実現 | 日経クロステック(xTECH)
「(市場影響力のある)アップルがデバイスを発表したインパクトは大きい」とし、「10年後には、スマホを持たずにグラス型端末でコンテンツを消費する世界が待っているだろう」と予測した。
▼ASCII.jp:Apple Vision Proは複合現実ヘッドセットのロールスロイスだ(ジャイアン鈴木)
私自身はしばらくカップ麺生活を続けてお金を貯めて絶対に買おうと考えています
それに続くコンピュータのカテゴリーとして、「自分が今いる場所に、欲しい情報を浮かび上がらせて操作する」という新しいデジタルライフスタイルを、Vision Proで広めようというのがAppleの狙いだ。
▼Apple「49万円」ゴーグルで……暮らし変わる? 指、声、目で操る“空間コンピューター” 落合陽一さん「10年分の進歩」(日テレNEWS) – Yahoo!ニュース
「これで便利にならないのなら、AR(拡張現実)が間違っていたということだと思います」
▼アップル、約50万円「超ハイテクゴーグル」の正体 5000を超す特許を詰め込んだテクノロジーの塊 | スマホ・ガジェット | 東洋経済オンライン
Apple Vision Proには12のカメラ、5つのセンサー、6つのマイクが内蔵されている。このカメラやセンサー、マイクを用いて、空間ごと記録することができるカメラとしての役割もある。
仕事で使えるなら「Quest Pro」くらいなら“あり”かなと思っているので、いずれ廉価版の「Apple Vision」も15万円くらいで登場すればいいなぁ、なんて思いました。それでも一般に普及する価格帯ではないとは思いますが。
あとは、もう少しAppleらしい驚きのあるデザインを予想していたので、思いのほかスキーゴーグルだったというか、既存の製品と似ていることに逆に驚きました。
AppleのAR/MRヘッドセット:ティム・クックが主導する野心的なプロジェクトだが社内では懐疑論が広がるという記事も書きましたが、確かに懐疑論も出ただろうな、と思いました。
Appleが軽量のARメガネを発売するとしても、少なくとも4年はかかる見込みとのことですが、グラスサイズにならないとスマートフォンのような普及にはならないと思いますし、日常的に装着できる小さなサイズになるのが楽しみです。
▼Appleが“空間コンピュータ”としてMRヘッドセット「Vision Pro」を発表 〜価格は3,499ドル
▼Apple、Nintendo Worldのヘッドセットを開発したARヘッドセットのスタートアップ「Mira」を買収していたことが明らかに
▼Appleのティム・クックCEOがニュース番組に出演し「Vision Pro」について語る「現実世界から孤立しないことがデザインの大きなポイント」