ヤフーが連絡網アプリ「つくるーぷ」をリリースすると聞き「グループコミュニケーションを実現するアプリは既にメジャーなものもあるじゃない!?」と思いつつ、どうしてその領域に踏み込むのか確かめるべく、開発メンバーにお話を伺ってきました!
まずは「つくるーぷ」がどんなサービスなのか、動画をご覧ください。
さて、グループでのコミュニケーションです。
グループコミュニケーションサービスと言えば各種ありますが、ぼくが初めて触れたのはパソコン通信時代のチャットでした。n対nで繰り広げられる会話にハマり、数万円の電話代を親からきつく叱られたのを思い出します。
グループでコミュニケーションするためのサービスが生活の必需品だと思ったのは、Skypeでした。Skypeといえばビデオや通話だと思う人が多いと思いますが、実は古くからグループチャットが優秀でした。
2006年当時、仕事を辞め専業ブロガーとなったぼくは、窓のないレンタルオフィスの一室にこもり、ひがな一日、ブログを書き続けていました。
ともすれば孤独な作業に思われるかもしれませんが、意外にそうではなかったのです。なぜか? ネットで、常に誰かと繋がっていたからなのです!
テキストでのコミュニケーションは原始的ですが、それ故に人間の根源的な欲求を満たしてくれるツールだということを、ぼくは20年以上という長い時間をかけてしみじみと感じています。
手軽に情報交換するツールとしてのグループコミュニケーションアプリは、昨今の事情を鑑みてもまだまだ伸びしろがある分野と言えますが、ヤフーがあえて参入していく意味というのは何だったのでしょうか?
開発メンバーに聞きました!
そもそも、どんなユーザをターゲットにしているのでしょうか?
「あまり仲の良い人ではないけれど、公式な連絡を取りたい場合を想定している。例えば、父母会やPTA、子供を軸にしたグループが生まれやすい層。さらには町内会、習い事、地域の集まりなど。グループで会話する必要性があったとしても、必ずしも仲の良い人ばかりではない。そこに“つくるーぷ”がマッチすると考えている」
これは、ヤフーがアピールする「連絡網」という部分です。他のグループコミュニケーションアプリで間に合うのでは‥‥と、ぼくにも考えていた時期がありました。
が、よくよく考えると、連絡する必要性はあるけれど、LINEやFacebookで個人的に繋がるのはぐぬぬ、という場面は、思っているより多いのですよね。日常生活において、この微妙な距離感というのが意外に多いことに気付きます。
開発メンバーは、ユーザ同士のこの距離感を「セミオフィシャル」と表現していましたが、まさに「つくるーぷ」が織りなす距離感は「連絡網」を必要とする微妙な距離感の人たちにとっては絶妙という訳なのです!
また、多種多様な年齢層が参加するような集まりであれば、全員がスマートフォンを持っているとも限りません。携帯電話対応をしっかりしているのも「つくるーぷ」ならではのメリットです。
それでも‥‥と、ちょっと意地悪な質問もしてみました。
他社製サービスとの差別化はどのような部分ですか?
「単なるグループチャット機能のみでは、意思決定に向いていないと考えている。誰が何をどう決めたか分かりにくい。物事を決めるツールとしては向いていないのではないか」
意思決定のために「つくるーぷ」ではアンケート機能が用意されています。コミュニケーションのためのチャット(掲示板)だけではなく、調整のためのアンケート機能が利用できるなど「連絡網」として強化されているのも「つくるーぷ」という訳です。
そうなんですよ。参加の可否であったり、参加可能な日であったり、とかく“集まり”というのは、意思決定やスケジュール調整がメインだったりするのです。それをオンラインに置き換え省力化できれば、便利なのは言うまでもありません。
グループコミュニケーションのためのチャットという括りでみると競合は多いですが、付き合いの薄い人たち(やや距離のある人たち)との「連絡網」と考えると、実はここが程よいブルーオーシャンであることも分かります。
チャットをして会話を楽しむ場所というよりも、まずはグループで連絡を取り合い意思決定をする場所、それが「つくるーぷ」と考えると、その特長がより分かりやすいのではないでしょうか。
「メールでも良いのでは?」という意見も当然のように出てきますが、ヤフー社内のヒアリングの結果、
・メールアドレスの収集&管理が大変
・管理者の負担が大きく誰もなりたがらない
という現実もあり、メールでは連絡網足りえなかったそうです。
実際にメールでやり取りをしている人たちからは「やる度にメールでカオス」「みんなにBccとか面倒」といった課題が挙げられたそうですが、よく分からない人にはBccなんて無理でしょうしねぇ‥‥。
グループによっては、ITリテラシーが低くてグループツールが使えない人がいたり、ガラケーユーザが多かったりといった問題があり、それは既存のツールでは解決できないもので、誰でも使えるツールとして開発されたのが「つくるーぷ」というお話でした。
誰でも使える工夫としては「配布用ページを印刷」という機能があり、参加方法を印刷して配布することができます。
利用にあたり、メールアドレスやヤフーIDを他の人に知られることがないというあたりも、セミオフィシャルな関係のためのツールとしての「つくるーぷ」だな、と感じました。
正直なところ、高機能なツールを使い慣れた身としては物足りない部分もありました。例えば、ログイン方法はヤフーIDだけでなく、FacebookやTwitterのアカウントが使えれば、より利用の敷居も下がると思います。
一方で、依存度が高くなる系のサービスなので、ヤフーという太い屋台骨があるのは安心ですし、最近の「爆速」からすると、今後のサービス改善にも期待が持てるのでは、と考えています。
ですから、どんどんリクエストします。
・ログイン方法を増やして欲しい!
・スケジュール調整機能が欲しい!
・PCでも閲覧できるようにして欲しい!
開発メンバーの“爆速”改善に期待しちゃいますよ!!
ヤフーの内部事情になりますが、これまではサービスリリース前にブロガーに話を聞くようなことは考えられなかったそうです。
「爆速」で社内が変わり、ユーザファーストで顧客の意見を聞こうという考えから、これまでと違う展開で進められているそうです。ヤフーが聞く耳を持ってくれている、というのもブロガーだけでなく、ユーザとしても嬉しいものですよね!
「つくるーぷ」は必要最小限の機能でリリースするので、今後はユーザの意見を聞いて育てていきたいと開発メンバーは語っていました。是非とも「爆速」で進化を続けて欲しいと思います!
最後に「なぜアイコンがテントウムシなのか?」を、お聞きしました。
「テントウムシは幸せを運ぶと言われている。グループを作ることが幸せに繋がれば。グループを作ることがループし“つくるーぷ”になることを願っている」
ナルホド。幸せのイツツボシテントウ!
会社や学校で新しいグループが次々に立ち上がる春ですから、ぜひヤフーの連絡網アプリ「つくるーぷ」をお試しください!
つくるーぷ – 無料で使えるグループ連絡網
カテゴリ: ユーティリティ
価格: 無料